【乳がん(肝転移)で障害年金】の受給事例
乳がんの肝転移により日常生活に大きな支障が生じ、やむなく退職された方の事例をご紹介いたします。無職であることに不安を感じておられましたが、障害厚生年金3級の認定を受けることができました。同じような状況でお困りの方の参考になれば幸いです。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 乳がん(肝転移) |
| 年金種類 | 障害厚生年金 |
| 決定した等級 | 3級 |
| 初診日 | 令和1年10月28日 |
| 就労状況 | 無職 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は、令和1年10月に初めて医療機関を受診されました。実は前年の平成30年頃から体調の変化に気づいておられましたが、多忙な日々の中で病院に行くことを先延ばしにしておられたそうです。
受診後、乳がんと診断され、その後さらに肝転移が判明しました。治療を続けながらお仕事を継続しようと努力されましたが、病状の悪化により令和1年11月にやむなく退職されることとなりました。
退職後は治療に専念されていましたが、手足の痺れなどの症状が強く現れ、日常生活にも大きな支障が出るようになりました。身の周りのことは何とか自分で行っているものの、休み休みでなければできない状態でした。また、ご家族からのサポートを受けることが難しい状況にあり、一人で生活を支えることに大きな不安を感じておられました。
「働いていないと障害年金は受給できないのではないか」という不安を抱えつつも、今後の生活費のことを考えて当事務所にご相談にいらっしゃいました。
申請で問題になったポイント
初診日の特定
この事例では、初診日の特定が重要なポイントとなりました。ご相談者様は最初に別の医療機関を受診されており、その後現在の主治医のもとに転院されていました。初診日がいつであるかによって、障害基礎年金か障害厚生年金かが決まり、受給できる年金の種類や金額が大きく変わります。
ご相談者様の場合、初診日は令和1年10月28日の最初に受診された医療機関でした。この時点で厚生年金に加入されていたため、障害厚生年金の請求が可能となりました。初診の医療機関には2〜3回通院された後に転院されていたため、初診の証明を取得する必要がありました。
無職であることへの不安
ご相談者様は「働いていないと障害年金は受給できない」という誤解をお持ちでした。しかし実際には、がんの治療や症状により就労が困難であることが、むしろ障害年金の受給要件を満たす重要な要素となります。
就労を目指しておられたにもかかわらず、病状の悪化により退職を余儀なくされたこと、現在も就労できない状態が続いていることは、日常生活や労働能力に制限があることを示す重要な事実です。
日常生活状況の正確な把握
ご家族のサポートが受けられない中で、ご本人がどの程度のことをどのようにして行っているか、症状が日常生活にどのような影響を与えているかを正確に把握することが必要でした。手足の痺れや倦怠感など、がん治療に伴う症状を具体的に記録することも重要なポイントとなりました。
当事務所で行ったサポート
まず、初診日の特定のために、最初に受診された医療機関への受診状況等証明書の取得をサポートいたしました。転院の経緯や受診回数などを丁寧にヒアリングし、初診日を明確にする作業を進めました。
また、ご相談者様の日常生活の状況について詳しくヒアリングを行い、病状や治療の経過、症状が生活に与えている影響を整理しました。「無職であること」がマイナスではなく、病状により就労が困難である事実を示すものであることをご説明し、安心して申請に臨んでいただけるようサポートいたしました。診断書の作成にあたっても、主治医に症状や日常生活の制限について適切に伝わるよう、病歴・就労状況等申立書を丁寧に作成いたしました。
結果
申請の結果、障害厚生年金3級として認定されました。がんの症状と治療による影響、日常生活への支障が適切に評価され、経済的な支援を受けられることとなりました。
ご相談者様からは「無職だから無理だと諦めていましたが、相談して本当に良かったです」とのお言葉をいただきました。今後の治療や生活に少しでも安心材料が増えたことを、私どもも大変嬉しく思っております。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
乳がん(肝転移)で治療を受けておられる方の中には、「まだ働けるかもしれない」「他の人に比べたら軽い」と感じて、障害年金の申請をためらっている方も多くいらっしゃいます。しかし、がん治療による身体的な症状や倦怠感、精神的な負担は非常に大きく、日常生活や就労に大きな影響を与えます。
特に肝転移がある場合、症状は予測しにくく、良い日と悪い日の差が大きいこともあります。「今は何とかできているから」と我慢されるのではなく、現在の状況が障害年金の対象になる可能性があることを知っていただきたいと思います。
無職であること、退職したことは決してマイナスではありません。むしろ、病状により就労継続が困難であったという重要な事実です。一人で悩まず、まずは専門家にご相談いただくことをお勧めいたします。
障害年金の申請で大切なこと
初診日を正確に把握すること
障害年金において、初診日は最も重要な要素の一つです。初診日とは、現在の傷病について初めて医師の診療を受けた日を指します。転院している場合でも、一番最初に受診した医療機関の受診日が初診日となります。
初診日にどの年金制度に加入していたかによって、受給できる年金の種類が決まります。できるだけ早い段階で初診の医療機関や受診日を確認し、必要な証明書を取得することが大切です。
診断書の内容を充実させること
診断書は、障害年金の審査において最も重視される書類です。医師が記載する診断書には、病状だけでなく、日常生活や就労への影響も記載されます。
主治医に対して、普段の生活でどのような困難があるか、症状が生活にどう影響しているかを具体的に伝えることが重要です。診察室では元気に見えても、実際の生活では大変な思いをされていることも多いため、遠慮せずに現状を伝えましょう。
専門家に早めに相談すること
障害年金の制度は複雑で、申請には多くの書類が必要です。初診日の要件、保険料納付要件、障害の状態など、さまざまな要件を満たす必要があります。
「自分は該当しないかもしれない」と思っても、実際には受給できる可能性があるケースも多くあります。自己判断で諦めず、まずは障害年金に詳しい社会保険労務士などの専門家に相談することをお勧めします。早めの相談が、スムーズな申請につながります。
よくある質問(Q&A)
Q. 働いていない(無職)状態でも障害年金は受給できますか?
A. はい、受給できる可能性があります。むしろ、病状により就労が困難であることは、障害年金の受給要件を満たす重要な要素となります。無職であることは決してマイナスではありません。
Q. がんの治療中でも障害年金は申請できますか?
A. はい、申請できます。治療中であっても、症状や治療の影響により日常生活や就労に支障がある場合は、障害年金の対象となる可能性があります。治療を続けていることはむしろ、継続的な医療が必要な状態であることを示すものです。
Q. 転移がある場合、障害年金の等級はどのように決まりますか?
A. 転移の部位や程度、それによる症状、治療の状況、日常生活への影響などを総合的に評価して等級が決定されます。肝転移がある場合は、肝機能の状態や全身状態なども考慮されます。個々の状況により判断が異なりますので、詳しくは専門家にご相談ください。
Q. 初診日が数年前で、当時の医療機関のカルテが残っていないかもしれません。どうすればよいですか?
A. カルテの保存期間は原則5年ですが、廃棄されている場合でも、受診の事実を証明する別の方法がある場合があります。診察券、お薬手帳、領収書、紹介状の控えなどが役立つこともあります。諦めずに専門家にご相談ください。
Q. 障害年金を受給すると、将来の老齢年金は減額されますか?
A. いいえ、障害年金を受給したことによって老齢年金が減額されることはありません。障害年金と老齢年金は別の制度ですので、ご安心ください。ただし、65歳以降は選択受給となる場合がありますので、その際は専門家にご相談されることをお勧めします。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、乳がん(肝転移)をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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