【うつ病、摂食障害で障害年金】の受給事例
うつ病と摂食障害を抱え、日常生活に大きな支障が出ている方からのご相談です。一人での外出も困難で、家事もままならない状態が続いていました。複数回の転院を経て、20歳頃から長年にわたり治療を続けてこられた20代の女性の事例をご紹介します。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | うつ病、摂食障害 |
| 年代・性別 | 20代・女性 |
| 年金種類 | 国民年金 |
| 初診日 | 19~20歳頃 |
| 就労状況 | 無職 |
| 認定結果 | 障害基礎年金2級 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は19~20歳頃に精神的な不調を感じ、医療機関を受診されました。当初から症状は重く、その後複数の医療機関を転院しながら治療を続けてこられました。転院は主に紹介状によるもので、途中で入院治療も経験されています。
現在は友人と二人暮らしをされていますが、日常生活には大きな支障が出ています。一人での外出はできず、買い物などの外出時には必ず友人の付き添いが必要な状態です。家事についても、調理は簡単なレトルト食品を温める程度しかできず、掃除や洗濯なども十分には行えていません。
入浴や歯磨きといった身辺整理についても、気力が湧かずサボりがちになってしまうことが多く、公共交通機関を一人で利用することもできません。通院は4週間に一度のペースで続けていますが、友人のサポートを受けながらなんとか通っている状況でした。
20歳頃には精神障害者保健福祉手帳を取得されており、過去には生活に困窮して生活保護を受給された時期もありました。治療を続けているものの症状の改善は思わしくなく、将来への不安から障害年金の申請を検討され、当事務所にご相談いただきました。
申請で問題になったポイント
初診日の特定が困難
最も大きな課題となったのが、初診日の特定でした。ご相談者様の記憶では、初診が19歳だったのか20歳だったのかが曖昧でした。障害年金では、初診日が20歳前か20歳以後かによって、納付要件の判断や年金の種類が変わる可能性があります。
また、ご相談者様は初診から現在まで合計7箇所の医療機関を受診されており、入院も経験されていました。ほとんどが紹介状による転院でしたが、どの医療機関が真の初診なのか、また古い医療機関の受診状況証明書(診断書)が取得できるかが不確かな状況でした。
主治医との意思疎通の困難さ
ご相談者様は現在の主治医に対して、薬が効かないことや外出もできない状態であることを訴えても、十分に話を聞いてもらえないと感じていらっしゃいました。診断書は主治医に作成を依頼することになりますが、日常生活の困難さが正確に反映されない可能性が懸念されました。
国民年金保険料の納付状況
ご相談者様は20歳以降の国民年金保険料について、払えるときは払っていたものの、払えないときは免除申請をされていました。納付要件を満たしているかどうかの確認が必要でした。
当事務所で行ったサポート
まず、初診日の特定について、ご本人様とご家族から丁寧にヒアリングを行い、時系列を整理しました。その上で、過去に受診された医療機関に順次連絡を取り、受診状況等証明書の取得を試みました。複数の医療機関を経ている場合は、紹介状の有無や受診時期の整合性を確認しながら、初診日を証明できる書類を集めていきました。
診断書については、ご相談者様の実際の日常生活状況を詳細にまとめた資料を作成し、診断書作成時の参考資料として医師にお渡しできるよう準備しました。外出時の付き添いの必要性、家事の困難さ、身辺整理の状況など、具体的なエピソードを盛り込むことで、生活上の支障を正確に伝えられるよう配慮しました。
国民年金の納付要件については、年金事務所で納付記録を確認し、免除期間も含めて要件を満たしていることを確認しました。病歴・就労状況等申立書の作成では、発症から現在に至るまでの症状の経過、治療の状況、日常生活への影響を時系列に沿って丁寧に記載し、ご本人様の困難さが伝わるよう工夫しました。
結果
申請の結果、障害基礎年金2級として認定されました。初診日を適切に証明できたこと、診断書に日常生活の困難さが反映されたこと、病歴・就労状況等申立書で具体的な生活状況をお伝えできたことが、認定につながったと考えられます。
障害基礎年金2級の受給により、ご相談者様は経済的な不安が軽減され、治療に専念できる環境が整いました。今後も定期的な通院を続けながら、少しずつ回復を目指していかれる予定です。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
うつ病や摂食障害は、外見からは分かりにくい症状も多く、周囲に理解されにくい傷病です。「頑張れば何とかなるはず」と自分を追い込んでしまったり、周囲から「怠けている」と誤解されることもあり、それがさらに症状を悪化させることもあります。
しかし、日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合は、障害年金の対象となる可能性があります。一人での外出が難しい、家事ができない、身辺整理もままならないといった状態は、決して「甘え」ではなく、適切な支援が必要な状態です。
障害年金は、そのような困難を抱える方の生活を支える制度です。治療を続けながら、経済的な基盤を確保することで、回復に向けた環境を整えることができます。複数の医療機関を受診している方、症状が長期化している方も、諦めずにまずは専門家にご相談ください。
障害年金の申請で大切なこと
初診日の記録を早めに確認する
障害年金では初診日が非常に重要です。初診日とは、現在の傷病で初めて医師の診察を受けた日のことを指します。転院を繰り返している場合は、最初に受診した医療機関を特定する必要があります。時間が経つと医療機関の記録が廃棄されたり、医療機関自体が閉院していることもあるため、早めの確認が重要です。
日常生活の困難さを具体的に伝える
診断書や申立書では、日常生活でどのような困難があるのかを具体的に記載することが大切です。「できない」だけでなく、「どのような場面で、どのように困っているか」を詳しく伝えることで、審査する側に実態が伝わりやすくなります。家族や支援者のサポート内容も重要な情報です。
専門家の力を借りることも選択肢に
障害年金の申請は、要件の確認、書類の収集、申立書の作成など、専門的な知識が必要な場面が多くあります。特に精神疾患の場合、症状の波があったり、複数の医療機関を受診していることも多く、申請が複雑になりがちです。社会保険労務士などの専門家に相談することで、スムーズに申請を進められる可能性が高まります。
よくある質問(Q&A)
Q. うつ病や摂食障害でも障害年金は受給できますか?
A. はい、可能性があります。日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合は、障害年金の対象となる可能性があります。症状の程度や治療状況、日常生活への影響などを総合的に判断されますので、まずは専門家にご相談ください。
Q. 複数の医療機関を転院していますが、初診日はどうなりますか?
A. 現在の傷病で最初に医療機関を受診した日が初診日となります。転院を繰り返している場合でも、紹介状などで一連の治療と認められれば、最初の医療機関が初診となります。記録の収集には時間がかかる場合もありますので、早めの確認をおすすめします。
Q. 通院頻度が少なくても申請できますか?
A. 通院頻度だけで受給の可否が決まるわけではありません。症状が安定しているために通院頻度が少ない場合もありますし、逆に頻繁に通院していても生活に支障が出ている場合もあります。重要なのは日常生活にどの程度の支障があるかという点です。
Q. 20歳前に初診がある場合、保険料を払っていなくても申請できますか?
A. 20歳前に初診日がある場合は、国民年金保険料の納付要件は問われません。20歳以降に初診がある場合は、一定の納付要件を満たす必要がありますが、免除や猶予の期間も要件判断に含まれますので、詳しくは専門家にご確認ください。
Q. 一人暮らしではなく、家族や友人と暮らしていても受給できますか?
A. はい、可能性があります。同居者がいるかどうかではなく、ご本人様がどの程度日常生活を送れているか、どのようなサポートが必要かが重要です。同居者のサポートを受けながら生活している状況も、診断書や申立書で適切に伝えることが大切です。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、うつ病、摂食障害をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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