脳出血 高次脳機能障害で障害年金が認定された事例

【脳出血 高次脳機能障害で障害年金】の受給事例

突然の脳出血により左半身麻痺と高次脳機能障害が残った50代の男性が、障害手当金の認定を受けた事例をご紹介します。日常生活に大きな支障が出ている中でも、適切な準備と専門家のサポートにより障害年金の受給が認められました。


目次

ご相談者様の状況

  • 年代・性別:50代・男性
  • 傷病名:脳出血 高次脳機能障害
  • 主な症状:左半身麻痺、杖歩行、身体障害者手帳4級
  • 就労状況:無職
  • 年金種類:厚生年金
  • 結果:障害手当金

ご相談までの経緯

ご相談者様は令和4年8月に突然の脳出血で倒れ、緊急搬送されました。入院して治療を受けた後、約1ヶ月後にリハビリテーション専門の医療機関へ転院し、そこで2ヶ月間集中的なリハビリに取り組まれました。その後、さらに継続的な治療とリハビリのために別の医療機関へ通院を続けられています。

発症後、左半身に麻痺が残り、自宅内でも壁を伝って歩く状態となりました。外出時には杖が欠かせず、転倒のリスクもあるため常に注意が必要な状態です。身体障害者手帳4級を取得されており、日常生活には母親の介助を受けながら過ごされています。

また、現在は週3回デイサービスを利用されており、リハビリや日常生活の支援を受けています。発症前は働いておられましたが、現在は就労が困難な状態が続いています。

ご家族からは「障害年金の制度があることは知っているが、どう手続きを進めればよいか分からない」「必要な書類や初診日の確認など、自分たちだけでは不安」とのご相談をいただきました。また、傷病手当金を受給していた期間もあり、障害年金との関係についても懸念されていました。


申請で問題になったポイント

初診日の特定と医療機関の変遷

ご相談者様は発症後、複数の医療機関を経由されていました。最初に搬送された医療機関での急性期治療、その後のリハビリテーション専門病院での入院、さらに継続的な治療のための通院と、医療機関が複数に渡っていたため、どの時点を初診日とするか、またそれを証明する書類をどこから取得すべきかが重要なポイントとなりました。

障害年金の申請では、初診日がいつであるかによって請求できる年金の種類や納付要件が変わってくるため、正確な初診日の特定が不可欠です。この事例では最初に緊急搬送された医療機関を初診とし、そこから適切に記録を整理していく必要がありました。

認定日請求と事後重症請求の判断

当初は事後重症請求での申請を検討していましたが、年金事務所での確認の結果、認定日請求に該当することが判明しました。認定日(初診日から1年6ヶ月後)時点での診断書が必要となり、その時点での障害の状態を正確に反映させる必要がありました。

一度申請書類を提出した後、認定日請求であることが明確になったため書類を修正して再提出する必要が生じました。このように、請求方法の判断は専門的な知識が必要となる場面です。

傷病手当金との関係性の整理

ご相談者様は発症後、令和4年9月から令和6年3月まで傷病手当金を受給されていました。障害年金と傷病手当金の両方を受給できる期間がある場合、調整が行われることがあるため、この関係性を正しく理解し、適切な時期に申請を行うことが重要でした。


当事務所で行ったサポート

まず、ご家族から詳しく症状や日常生活の状況、これまでの治療経過についてヒアリングを行いました。複数の医療機関を経由されていたため、それぞれの医療機関での診療内容や期間を整理し、初診日を正確に特定するための資料収集をサポートしました。

診断書の作成にあたっては、左半身麻痺による日常生活動作の制限、杖歩行の必要性、自宅内での移動の困難さ、デイサービスの利用状況など、障害の状態を正確に反映していただけるよう、医師への依頼文書の作成や必要事項の整理を行いました。また、認定日請求に切り替える際には、年金事務所との調整や書類の修正を迅速に行い、スムーズな申請手続きをサポートしました。


結果

申請の結果、障害手当金として認定されました。障害手当金は、厚生年金の加入者が障害を負った場合に、障害の程度が一定基準に該当する際に一時金として支給されるものです。

認定日請求への切り替えや書類の修正など、手続き上の調整が必要でしたが、適切な準備と対応により無事に受給が認められました。ご家族からは「専門家に相談して本当に良かった」「自分たちだけでは複雑な手続きを進められなかった」とのお言葉をいただきました。


同じ傷病で障害年金を検討している方へ

脳出血による高次脳機能障害や身体麻痺は、日常生活に大きな影響を及ぼす障害です。外見からは分かりにくい症状も多く、ご本人やご家族が苦労されているにもかかわらず、周囲から理解されにくいという辛さもあるかと思います。

障害年金の申請では、こうした日常生活の困難さや必要な配慮について、診断書や申立書で正確に伝えることが重要です。麻痺の程度、移動の際の補助具の使用状況、転倒リスク、記憶障害や注意障害などの高次脳機能障害の症状、日常生活で必要な介助の内容など、具体的に記録することが認定につながります。

「自分の症状では受給できないのではないか」と諦めてしまう前に、まずは専門家に相談してみてください。脳血管疾患による障害は、適切な申請により障害年金の受給が認められる可能性があります。


障害年金の申請で大切なこと

初診日の正確な特定と証明

障害年金の申請では、初診日がいつであるかが最も重要なポイントの一つです。初診日によって、請求できる年金の種類(国民年金か厚生年金か)や、保険料の納付要件、障害認定日が決まります。

脳出血のように緊急搬送される場合、その後複数の医療機関を経由することも多いため、最初に診察を受けた医療機関がどこであるかを明確にし、受診状況等証明書などで証明する必要があります。カルテの保存期間内に早めに取得することが大切です。

診断書での障害状態の正確な反映

障害年金の審査では、診断書の内容が非常に重要です。特に脳出血による障害の場合、身体的な麻痺の程度だけでなく、高次脳機能障害による日常生活の支障についても正確に記載してもらう必要があります。

医師は日常生活の細かな状況まで把握していないこともあるため、受診時にしっかりと症状や困っていることを伝える、補足資料を用意するなどの工夫が必要です。

専門家への早めの相談

障害年金の申請は、初診日の特定、納付要件の確認、診断書の準備、病歴・就労状況等申立書の作成など、多くの手続きが必要です。特に脳血管疾患の場合、発症から間もない時期は治療やリハビリに専念する必要があり、ご本人やご家族だけで手続きを進めるのは大きな負担となります。

障害年金を専門とする社会保険労務士に相談することで、適切な申請時期の判断、必要書類の準備、診断書の内容確認など、きめ細かなサポートを受けることができます。


よくある質問(Q&A)

Q. 脳出血から回復して歩けるようになったら、障害年金は受給できませんか?
A. 杖や補助具が必要な状態、長距離歩行が困難、転倒のリスクがあるなど、日常生活に支障がある場合は受給できる可能性があります。完全に元の状態に戻っていなくても諦めずにご相談ください。

Q. 高次脳機能障害は外見から分かりにくいですが、診断書に反映してもらえますか?
A. 記憶障害、注意障害、遂行機能障害など具体的な症状を医師に伝えることが重要です。日常生活での困りごとをメモにまとめて受診時に渡すなど、医師が診断書に記載しやすいよう工夫することが大切です。

Q. 複数の病院にかかった場合、どこが初診日になりますか?
A. 脳出血で最初に診察を受けた医療機関が初診となります。救急搬送された病院が初診となることが一般的です。その後転院した場合でも、最初に診察を受けた医療機関を特定することが重要です。

Q. デイサービスを利用していると障害年金は受給できませんか?
A. デイサービスの利用は、むしろリハビリや日常生活支援が必要であることの証明になります。利用していることが不利になることはありませんので、利用状況を正確に申立書に記載してください。

Q. 傷病手当金を受給していましたが、障害年金は申請できますか?
A. 傷病手当金を受給していても障害年金の申請は可能です。ただし、両方を受給できる期間がある場合は調整が行われることがあります。申請のタイミングについては専門家に相談することをおすすめします。


無料相談のご案内

障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、脳出血 高次脳機能障害をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ご注意事項

本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

日本障害年金申請サポートセンター
(社会保険労務士法人 日本労働教育総合研究所)

神奈川県の社労士法人で、年間400件以上の障害年金請求に携わっている。
身体障害・精神障害共にサポート可能。

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