【腱板断裂で障害年金】の受給事例
腱板断裂による両肩の機能障害で、手術や人工関節置換術を受けた後も日常生活に大きな支障が続いている――。今回は、そうした状況で障害厚生年金3級を受給された事例をご紹介します。同じような症状でお悩みの方に、少しでも参考にしていただければ幸いです。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 腱板断裂(両肩) |
| 年金種類 | 障害厚生年金 |
| 認定等級 | 3級 |
| 就労状況 | 正社員として勤務中 |
| 初診日 | 2021年1月 |
| 家族構成 | 配偶者・お子様と同居 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は、最初に右肩の違和感を自覚されたことから整形外科を受診されました。その後、精密検査のため総合病院でレントゲン撮影を受け、腱板断裂と診断されました。
右肩については大学病院で内視鏡による再生手術を受けられましたが、その後、左肩にも腱板断裂が見つかり、労災認定を受けることとなりました。担当医師の異動に伴い、別の総合病院で左肩の再生手術を受けられました。
しかし手術後も状態が思わしくなく、右肩については人工関節置換術を受けることになりました。術後も可動域は30度程度に制限され、現在もリハビリテーションを続けながら複数の医療機関に通院されています。正社員としてお仕事は継続されていますが、両肩の機能障害により日常生活や業務に大きな支障が出ている状況でした。
こうした中で「障害年金を受給できるのではないか」とお考えになり、当事務所にご相談いただきました。
申請で問題になったポイント
初診日の特定と証明
ご相談者様は複数の医療機関を受診されており、最初に受診した医療機関と手術を受けた医療機関が異なっていました。障害年金の申請では、初診日(初めて医療機関を受診した日)を正確に特定し証明することが非常に重要です。
当初把握していた初診日と、実際に記録から確認できた初診日にずれが生じていたため、慎重に医療機関の受診歴を整理し、正しい初診日を確定させる必要がありました。
労災認定との関係
ご相談者様は左肩の腱板断裂について労災認定を受けておられました。労災保険と障害年金は別の制度であり、労災認定を受けていても障害年金を申請することは可能です。
ただし、それぞれの制度で求められる要件や書類が異なるため、混同しないよう整理して手続きを進める必要がありました。
診断書の作成タイミングと内容
人工関節置換術を受けられたのは申請の準備を進めている最中でした。人工関節を使用している場合、その状態によって等級が判断されるため、診断書を作成する時期や内容が非常に重要になります。
手術後の状態が安定してから診断書を作成する必要があったため、医療機関との調整やタイミングの見極めが課題となりました。
当事務所で行ったサポート
まず、ご相談者様から丁寧にこれまでの受診歴や症状の経過をヒアリングし、複数の医療機関の受診記録を時系列で整理しました。初診日については、医療機関から取り寄せた受診記録や紹介状の情報をもとに、正確な日付を特定しました。
診断書の作成については、人工関節置換術後の状態や可動域制限の程度を適切に反映していただけるよう、医療機関に必要な情報を丁寧に説明しました。また、労災認定との関係や、両肩の状態を総合的に評価していただく必要性についても、申請書類の中で分かりやすく整理して記載しました。
結果
障害厚生年金3級として認定されました。人工関節を使用していることに加え、両肩の可動域制限や日常生活への支障が総合的に評価された結果です。
正社員として就労を継続されている中での受給決定となりましたが、業務上の配慮や制限がある実態が適切に伝わったことが認定につながりました。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
腱板断裂は、肩の動きや力の入れ方に大きな制限をもたらす疾患です。手術やリハビリを経ても、日常生活での動作や仕事に支障が残ることは少なくありません。
「手術を受けたのだから良くなっているはず」「働いているから年金はもらえないだろう」と考えて、申請を諦めてしまう方もいらっしゃいます。しかし、実際には就労していても、業務に大きな制限があったり、周囲の配慮を受けながら働いている場合は、障害年金を受給できる可能性があります。
特に人工関節を使用している場合や、両肩に障害がある場合など、日常生活動作に著しい制限がある状態であれば、一度専門家にご相談されることをお勧めします。
障害年金の申請で大切なこと
初診日の確認と記録の保管
障害年金では、初診日がいつであるかによって加入していた年金制度や納付要件が判断されます。複数の医療機関を受診している場合は、最初に症状で受診した医療機関がどこであるかを正確に把握することが重要です。
診察券や紹介状、お薬手帳など、受診の記録になるものは大切に保管しておきましょう。
診断書の内容の重要性
障害年金の等級判定では、医師が作成する診断書の内容が最も重要な判断材料となります。日常生活でどのような動作に支障があるのか、仕事でどのような配慮が必要なのかを、診察時に医師へ具体的に伝えることが大切です。
特に肢体の障害では、関節の可動域や筋力、補助具の使用状況などが詳しく記載される必要があります。
専門家への相談
障害年金の制度は複雑で、要件の確認や書類の準備には専門的な知識が必要です。特に初診日の特定や、複数の傷病がある場合の取り扱いなどは、判断が難しいケースも少なくありません。
社会保険労務士などの専門家に相談することで、スムーズに申請を進められる可能性が高まります。
よくある質問(Q&A)
Q. 手術を受けて症状が改善した場合でも障害年金は受給できますか?
A. 手術後も日常生活や仕事に支障が残っている場合は、受給できる可能性があります。特に人工関節を使用している場合や、可動域に制限が残っている場合などは、その状態に応じて等級が判断されます。
Q. 正社員として働いていますが、障害年金は受給できますか?
A. 就労していても受給できる可能性があります。業務に制限があったり、周囲の配慮を受けながら働いている実態があれば、それらを申請書類に反映させることが大切です。特に初診日に厚生年金に加入していた場合は3級の制度もあります。
Q. 両肩に障害がある場合、審査でどのように評価されますか?
A. 複数の部位に障害がある場合は、それぞれの障害を総合的に評価して等級が判断されることがあります。診断書や申立書で、両肩の状態や日常生活への影響を具体的に伝えることが重要です。
Q. 初診日がはっきりしない場合はどうすればよいですか?
A. 医療機関の受診記録や、診察券、紹介状、お薬手帳などから初診日を証明できる場合があります。記憶が曖昧な場合でも、専門家に相談することで初診日を特定できる可能性がありますので、まずはご相談ください。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、腱板断裂をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


コメント