【多発性硬化症で障害年金】の受給事例
多発性硬化症により歩行に大きな支障を抱えながら生活されている方からのご相談で、一度は不支給となったものの、再申請により障害基礎年金2級が認定された事例をご紹介します。同じ傷病でお悩みの方、一度不支給となり諦めかけている方にとって、参考になれば幸いです。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 多発性硬化症 |
| 年代・性別 | 女性 |
| 初診日 | 2020年12月 |
| 年金種類 | 国民年金(障害基礎年金) |
| 結果 | 2級 |
| 都道府県 | 神奈川県 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は2020年12月に初めて医療機関を受診され、多発性硬化症と診断されました。その後、症状は次第に進行し、日常生活に大きな支障をきたすようになっていきました。
歩行については杖がなければ自力で歩くことが困難な状態となり、自宅内の移動も慎重に行わなければならない状況でした。特に階段の昇降が難しく、2階への移動ができなくなったため、生活空間が1階のみに限られるようになりました。外出時には車での移動が必要でしたが、車の乗り降りの際にも足を手で持ち上げなければならないほど、下肢の運動機能が低下していました。
こうした状態を受けて、ご家族の勧めもあり、約1年前に一度障害年金の申請を行いました。しかし、結果は不支給。日常生活にこれほど支障があるにもかかわらず認定されなかったことに、ご本人もご家族も大きな落胆を感じられていました。
それでも諦めきれず、「もう一度チャレンジできないか」とご主人から当事務所にご連絡をいただいたのが、今回のご相談のきっかけでした。一度不支給になった経緯や現在の症状について詳しくお話を伺うなかで、再申請の可能性を検討することになりました。
申請で問題になったポイント
前回申請での不支給の原因分析
まず重要だったのは、なぜ前回の申請で不支給となったのかを正確に把握することでした。不支給決定通知書の内容を確認し、どの要件で認定が見送られたのか、診断書の記載内容に不足はなかったかなど、丁寧に検証を行いました。多発性硬化症は症状の波があり、また見た目では分かりにくい症状も多いため、診断書や申立書で実態を正確に伝えることが特に重要な傷病です。
日常生活の支障を正確に伝える必要性
ご相談者様は杖歩行が必須であり、階段昇降も困難、車の乗降時にも介助が必要という状態でしたが、こうした具体的な生活状況が前回の申請では十分に伝わっていなかった可能性がありました。多発性硬化症の場合、疲労感や認知機能の問題など、身体機能以外の症状も生活に影響を及ぼすことがあります。これらを漏れなく把握し、診断書や病歴・就労状況等申立書に反映させる必要がありました。
再申請のタイミングと方針
一度不支給となった場合、単に再申請するだけでは同じ結果になる可能性があります。症状の変化があったか、新たな医学的根拠が示せるか、または前回の申請で伝えきれなかった情報を補完できるかなど、再申請の意義を明確にする必要がありました。ご相談者様の場合は、症状の進行状況と日常生活への影響をより詳細に示すことで、再申請の意義があると判断しました。
当事務所で行ったサポート
まず、ご相談者様とご主人から、現在の症状や日常生活の状況について丁寧にヒアリングを行いました。歩行の状態、階段昇降の困難さ、車の乗降時の様子、家事動作の制限、疲労感の程度など、一つひとつ具体的にお伺いし、生活実態を正確に把握しました。
次に、診断書を作成していただく際に、主治医に対して日常生活の実態をお伝えするための資料を準備しました。また、病歴・就労状況等申立書については、前回申請での内容を見直し、より具体的かつ詳細に日常生活の支障を記載できるよう、ご本人・ご家族と何度も確認を重ねながら作成しました。多発性硬化症特有の症状の波についても、調子の悪い時の状態を中心に、できるだけ詳しく記載するよう心がけました。
結果
再申請の結果、障害基礎年金2級として認定されました。一度は不支給という結果に落胆されていたご家族でしたが、諦めずに再度挑戦されたことで、日常生活の実態に即した認定を受けることができました。
多発性硬化症は症状の個人差が大きく、また進行の仕方も一様ではない難しい傷病ですが、丁寧に実態を伝えることで、適切な評価を受けられることを示す事例となりました。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
多発性硬化症は、視覚障害、運動機能障害、感覚障害、疲労感、認知機能の問題など、多様な症状が現れる難病です。症状には波があり、調子の良い時と悪い時の差が大きいことも特徴です。そのため、外見からは分かりにくく、周囲に理解されにくい辛さを抱えている方も少なくありません。
障害年金の申請では、こうした日常生活への影響を正確に伝えることが何より重要です。歩行の困難さ、疲労感による活動制限、家事や外出の支障など、具体的な生活実態を詳しく示すことで、適切な評価につながります。一度不支給となった場合でも、今回の事例のように再申請で認定される可能性は十分にあります。
多発性硬化症で生活に支障を感じている方は、ぜひ諦めずに専門家へご相談ください。あなたの状況に応じた最適な申請方法を一緒に考えていくことができます。
障害年金の申請で大切なこと
初診日の確認と証明
障害年金の申請では、初診日がいつであるかが極めて重要です。初診日によって、加入していた年金制度(国民年金か厚生年金か)や保険料納付要件が決まります。多発性硬化症の場合、最初の症状が視覚障害や手足のしびれなど多様であるため、「いつどこで最初に受診したか」を正確に特定することが必要です。カルテや診察券、お薬手帳などの記録が役立ちます。
診断書の内容を充実させる
障害年金の審査において、診断書は最も重要な書類の一つです。医師には日常生活の実態が必ずしも伝わっていないこともあるため、診察時に具体的な困りごとを伝えることが大切です。特に多発性硬化症では、疲労感や認知機能の問題など数値化しにくい症状もあるため、どのように生活に支障があるかを具体的に説明し、診断書に反映してもらうことが重要です。
専門家のサポートを活用する
障害年金の制度は複雑で、要件の確認から書類の準備まで多くの手続きが必要です。特に一度不支給となった場合の再申請や、症状の波がある傷病での申請は、専門的な知識と経験が求められます。社会保険労務士などの専門家に相談することで、ご自身の状況に合った最適な申請方法を見つけることができ、認定の可能性を高めることができます。
よくある質問(Q&A)
Q. 多発性硬化症で働いている場合でも、障害年金は受給できますか?
A. はい、可能性があります。障害年金は就労の有無だけでなく、日常生活や仕事にどの程度支障があるかで判断されます。勤務時間の制限や職場での配慮が必要な場合、症状による欠勤が多い場合などは、受給できる可能性があります。
Q. 症状に波がある場合、どのように診断書に記載してもらえばよいですか?
A. 調子の悪い時の状態を中心に記載してもらうことが重要です。多発性硬化症のように症状の変動がある傷病では、最も支障が大きい時の状態を医師に正確に伝え、診断書に反映してもらうようにしましょう。日頃から症状日誌をつけておくと伝えやすくなります。
Q. 一度不支給になりましたが、再申請はできますか?
A. はい、再申請は可能です。今回の事例のように、症状の進行があった場合や、前回の申請で実態が十分に伝わっていなかった場合などは、再申請で認定される可能性があります。不支給の理由を分析し、適切な対策を講じることが大切です。
Q. 多発性硬化症の場合、どのような症状が障害年金の対象になりますか?
A. 歩行障害、視覚障害、上肢の機能障害、疲労感による日常生活の制限、認知機能の問題など、多様な症状が対象となり得ます。重要なのは症状そのものより、それによって日常生活や仕事にどの程度支障があるかです。
Q. 申請から認定までどのくらいの期間がかかりますか?
A. 一般的には申請から3〜4か月程度かかりますが、書類の不備や追加資料の提出が必要な場合はさらに時間がかかることがあります。また、審査状況によっても変動しますので、余裕をもって準備されることをお勧めします。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、多発性硬化症をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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