感音性難聴で障害年金が認定された事例

【感音性難聴で障害年金】の受給事例

感音性難聴により日常生活や仕事に大きな支障が出ているものの、「まだ働いているから」「片耳は聞こえるから」と障害年金の申請をためらってしまう方は少なくありません。今回は、30代の会社員の方が感音性難聴で障害手当金の認定を受けた事例をご紹介します。


目次

ご相談者様の状況

項目 内容
年代・性別 30代・男性
傷病名 感音性難聴
就労状況 正社員(週5日フルタイム勤務)
年金種類 厚生年金
結果 障害手当金

ご相談までの経緯

ご相談者様は、約1年半前に左耳の聞こえに違和感を覚え、耳鼻咽喉科を受診されました。診断は感音性難聴。左耳の聴力が80デシベル以上という、日常会話がほとんど聞き取れないレベルまで低下していました。右耳の聴力は当初正常でしたが、徐々に悪化の傾向が見られるとのことでした。

ご相談者様は正社員として働き続けていましたが、業務中の会議や電話対応で大きな困難を感じるようになりました。左側から話しかけられても気づかない、複数人での会話が聞き取りづらいなど、職場でのコミュニケーションに支障が出ていました。妻とお子様との生活の中でも、家族の呼びかけに気づかないことが増え、日常生活にも影響が及んでいました。

「働いているから障害年金は難しいのではないか」「片耳が聞こえているから対象外ではないか」という不安を抱えながらも、今後の生活を考えて障害年金の受給について調べ始めました。そして、感音性難聴でも障害年金を受給できる可能性があることを知り、当事務所にご相談いただきました。


申請で問題になったポイント

診断書の初診日に誤りがあった

申請に向けて医療機関に診断書を作成していただいたところ、記載された初診日に誤りがあることが判明しました。実際の初診日は令和4年3月でしたが、診断書には令和4年6月と記載されていたのです。初診日は障害年金の受給要件を判断する上で最も重要な情報の一つであるため、このまま申請すると審査に影響が出る可能性がありました。

初診日から5年未満であったため、医療機関にはカルテが保管されており、初診日の証明は可能な状況でしたが、診断書の訂正手続きが必要となりました。

片耳の聴力は保たれている状態での等級判定

ご相談者様の場合、左耳の聴力は80デシベル以上と著しく低下していましたが、右耳の聴力はまだ保たれている状態でした。両耳の聴力レベルによって障害等級が判定されるため、この状況でどの等級に該当するかを正確に見極める必要がありました。

聴覚の障害における等級認定基準は細かく定められており、専門的な知識がなければ判断が難しいケースも多くあります。

就労を継続しながらの申請

ご相談者様は正社員として週5日フルタイムで勤務を続けていました。「働いているから障害年金は受給できないのではないか」という不安を抱えていらっしゃいましたが、障害年金は「働けない人のための制度」ではなく、「病気やケガで生活や仕事に支障がある人のための制度」です。

就労していても、業務に大きな配慮を受けながら働いている場合や、症状によって業務に制限がある場合は、受給できる可能性があります。ご相談者様の場合も、職場でのコミュニケーションに支障があるという実態をしっかりと伝えることが重要でした。


当事務所で行ったサポート

まず、診断書の初診日の誤りについて、医療機関に訂正をお願いする際の説明資料を作成し、円滑に訂正手続きを進められるようサポートいたしました。初診日の証明がカルテから可能であったため、スムーズに正しい初診日での診断書を取得することができました。

また、聴覚の障害における等級認定基準を詳しくご説明し、ご相談者様の聴力レベルがどの等級に該当する可能性があるかを丁寧にお伝えしました。診断書の記載内容を確認し、必要な情報が漏れなく記載されているかをチェックしました。病歴・就労状況等申立書の作成では、職場や日常生活での具体的な支障を適切に表現し、聴力低下による実際の影響が審査で正しく理解されるよう工夫いたしました。


結果

申請の結果、障害手当金として認定されました。障害手当金は、厚生年金加入中に初診日がある傷病が、初診日から5年以内に治った(症状が固定した)場合で、障害等級3級よりも軽い障害が残ったときに一時金として支給される制度です。

診断書の初診日を正確に訂正し、ご相談者様の聴力の状況と日常生活・就労上の支障を適切に伝えたことで、無事に認定を受けることができました。ご相談者様からは「自分では申請できるかどうかも分からず不安でしたが、サポートしていただいて本当に良かった」とのお言葉をいただきました。


同じ傷病で障害年金を検討している方へ

感音性難聴は、内耳や聴神経の障害によって起こる難聴で、治療が難しい場合も多い疾患です。「片耳が聞こえているから」「補聴器を使えば何とかなるから」と、障害年金の対象にならないと思い込んでしまう方もいらっしゃいますが、実際には聴力のレベルや日常生活への影響によって、障害年金を受給できる可能性があります。

特に、両耳の平均純音聴力レベルや語音明瞭度など、客観的な検査データに基づいて等級が判定されるため、まずは現在の状態を正確に把握することが大切です。また、職場でのコミュニケーションに困難がある、電話対応ができない、会議での聞き取りに支障があるなど、具体的な日常生活や就労上の支障を伝えることも重要です。

「まだ働いているから無理だろう」「申請は難しそう」と諦めず、まずは専門家にご相談ください。お一人おひとりの状況に応じて、受給の可能性や申請のポイントを丁寧にご説明いたします。


障害年金の申請で大切なこと

初診日の確認と証明

障害年金を受給するためには、初診日を特定し証明することが必須です。初診日とは、障害の原因となった傷病で初めて医療機関を受診した日のことです。この初診日によって、加入していた年金制度(国民年金・厚生年金)や保険料納付要件が判断されます。

初診日から5年以内であれば医療機関にカルテが保管されている可能性が高く、証明がしやすくなります。5年以上経過している場合でも、他の資料で証明できる場合がありますので、まずは初診時期を思い出し、受診した医療機関を確認することから始めましょう。

診断書の正確性と適切な記載

診断書は障害年金審査の最も重要な書類です。医師が記載する診断書には、検査数値だけでなく、日常生活や就労への影響についても記載される項目があります。診断書の内容が実際の状況を正確に反映しているか、記載漏れや誤りがないかを確認することが大切です。

特に聴覚の障害の場合、純音聴力検査の結果や語音明瞭度検査の結果が重要な判定材料となります。検査が適切に行われ、結果が正確に記載されているかを確認しましょう。

専門家への早めの相談

障害年金の制度は複雑で、初診日の要件、保険料納付要件、障害の状態の要件など、さまざまな条件を満たす必要があります。また、診断書の取得や病歴・就労状況等申立書の作成など、準備すべき書類も多岐にわたります。

「自分は対象になるのか」「どのような書類が必要なのか」と悩む前に、障害年金を専門とする社会保険労務士に相談することをお勧めします。早い段階でご相談いただくことで、スムーズな申請準備が可能になり、認定の可能性を高めることができます。


よくある質問(Q&A)

Q. 片耳だけの難聴でも障害年金は受給できますか?
A. 片耳の聴力が著しく低下している場合でも、障害年金を受給できる可能性があります。両耳の平均純音聴力レベルや語音明瞭度によって等級が判定されますので、まずは現在の聴力レベルを正確に把握し、専門家にご相談ください。

Q. 働きながらでも障害年金は受給できますか?
A. はい、就労していても障害年金を受給することは可能です。障害年金は「働けない人のための制度」ではなく、「病気やケガで生活や仕事に支障がある人のための制度」です。業務に配慮を受けながら働いている場合や、聴力低下により職場でのコミュニケーションに支障がある場合などは、受給できる可能性があります。

Q. 障害手当金とはどのような制度ですか?
A. 障害手当金は、厚生年金加入中に初診日がある傷病が、初診日から5年以内に治った(症状が固定した)場合で、障害等級3級よりも軽い障害が残ったときに支給される一時金です。年金ではなく一度きりの給付となりますが、障害の状態が3級以上に該当する場合は障害年金として継続的に受給できる可能性があります。

Q. 補聴器を使用していますが、それでも申請できますか?
A. 補聴器を使用していても障害年金の申請は可能です。聴覚の障害の認定では、補聴器なしでの純音聴力検査の結果が基本となります。ただし、補聴器を使用しても日常生活や就労に支障がある場合は、その状況を病歴・就労状況等申立書でしっかり伝えることが大切です。

Q. 診断書の初診日に誤りがあった場合はどうすればよいですか?
A. 診断書の初診日に誤りがあった場合は、医療機関に訂正を依頼する必要があります。カルテが残っていれば訂正は可能ですが、説明の仕方によってはスムーズに進まない場合もあります。専門家に相談すれば、医療機関への説明資料の作成など、訂正手続きをサポートしてもらえます。


無料相談のご案内

障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、感音性難聴をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ご注意事項

本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

日本障害年金申請サポートセンター
(社会保険労務士法人 日本労働教育総合研究所)

神奈川県の社労士法人で、年間400件以上の障害年金請求に携わっている。
身体障害・精神障害共にサポート可能。

コメント

コメントする

目次