パートでも卵巣癌の障害年金が認定された事例

【卵巣癌で障害年金】の受給事例

卵巣癌の治療後、抗がん剤の後遺症により日常生活に支障をきたしている40代女性の方が、厚生年金3級の認定を受けられた事例をご紹介します。パート勤務を続けながらの申請でしたが、適切な準備により障害年金の受給が実現しました。


目次

ご相談者様の状況

項目 内容
年代・性別 40代・女性
傷病名 卵巣癌
初診日 平成26年9月
就労状況 パート勤務(1日2時間未満)
請求の種類 遡及請求
年金種類 厚生年金
認定結果 3級

ご相談までの経緯

この方は平成26年9月、体調の異変を感じて近くの婦人科を受診されました。そこで精密検査が必要と判断され、紹介状により大きな病院へ転院となりました。

転院先で卵巣癌と診断され、手術や抗がん剤治療を受けられました。治療は一定の成果を得られたものの、抗がん剤の副作用による後遺症が残ってしまいました。特に神経痛や右足の痛み・痺れが強く、右足先の感覚がほとんどない状態となりました。

歩行はゆっくりとしかできず、医師からは杖の使用を勧められるほどでした。日常生活の多くの場面で支障が生じており、以前のような生活を送ることが困難になっていました。

家族の配慮により、父親の会社で1日2時間未満の事務作業をされていましたが、体調に合わせた軽作業に留まる状況でした。このような状態が続く中、妹様が障害年金の制度を知り、ご本人に代わって当事務所へご相談にいらっしゃいました。


申請で問題になったポイント

初診日の証明

初診時に受診した婦人科では、既にカルテが廃棄されており、通常の方法で初診日を証明することができませんでした。しかし、ご相談者様が大切に保管されていた診察券と領収書があり、転院先には紹介状も残っていたので、これらを活用して初診日を証明する必要がありました。

パート勤務と障害認定の両立

「働いていると障害年金は受給できない」と誤解されている方は少なくありません。この方も、1日2時間未満とはいえパート勤務をしていることで、申請を諦めかけておられました。しかし、就労状況の詳細な説明により、実際の労働能力の制限を適切に伝えることが重要でした。

抗がん剤後遺症の詳細な記録

癌そのものの治療状態だけでなく、抗がん剤による神経障害などの後遺症が、日常生活にどのような影響を与えているかを正確に診断書に反映させる必要がありました。痛みや痺れ、歩行障害といった具体的な症状と、それによる生活上の制限を明確にすることが求められました。


当事務所で行ったサポート

まず、妹様から詳しく状況をお伺いし、ご本人の症状や生活状況を丁寧にヒアリングしました。カルテが廃棄されていた初診の医療機関については、診察券と領収書を活用した初診日証明の方法をご提案し、必要な書類の準備をサポートしました。

また、診断書作成を依頼する際には、抗がん剤の後遺症による神経痛や歩行障害の状況、日常生活への具体的な影響について、医師に正確に伝えていただけるよう、ポイントを整理してお伝えしました。パート勤務についても、労働時間や業務内容、家族の配慮による特別な就労形態であることを申立書に詳しく記載し、実態を適切に説明しました。


結果

遡及請求により、厚生年金3級として認定されました。初診日から認定日までの期間について遡って年金が支給されることとなり、ご本人とご家族にとって大きな経済的支えとなりました。

カルテが廃棄されていた初診医療機関についても、診察券と領収書と紹介状により初診日を証明することができました。また、パート勤務をされていた状況下でも、実際の労働能力の制限や症状の程度を適切に伝えることで、障害認定を受けることができた事例となりました。


同じ傷病で障害年金を検討している方へ

卵巣癌は、手術や抗がん剤治療により癌そのものをコントロールできたとしても、治療の後遺症が長く続くケースがあります。神経障害による痛みや痺れ、歩行困難、リンパ浮腫など、日常生活に大きな支障をきたす症状が残ることも少なくありません。

「癌が治ったのだから障害年金は対象外」「働いているから申請できない」と思い込んでいる方もいらっしゃいますが、それは誤解です。治療後の後遺症によって日常生活や労働に制限がある場合、障害年金の対象となる可能性があります。

一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。あなたの状況を丁寧にお伺いし、最適な申請方法をご提案いたします。同じような症状で悩んでいる方が、適切なサポートを受けられることを願っています。


障害年金の申請で大切なこと

初診日の証明は早めに確認を

障害年金の申請において、初診日の証明は最も重要な要素の一つです。カルテの保存期間は法律で定められており、古い記録は廃棄されている可能性があります。診察券、領収書、お薬手帳など、初診時の記録となるものは大切に保管しておきましょう。早めに初診日の証明が可能かどうかを確認することで、スムーズな申請につながります。

診断書には日常生活の実態を反映させる

医師が作成する診断書は、障害年金審査の中核となる書類です。診察室での様子だけでなく、自宅での日常生活の困難さ、できないこと、時間がかかること、家族の援助が必要な場面などを、事前に医師へ具体的に伝えることが重要です。症状の波がある場合は、調子の悪いときの状態もしっかり伝えましょう。

就労状況は詳細に説明を

働いていても障害年金を受給できるケースは多くあります。重要なのは、勤務時間や業務内容、職場の配慮、労働能力の制限などを正確に伝えることです。家族の経営する会社での軽作業、短時間勤務、頻繁な休憩、通常より軽減された業務内容など、実態を詳しく申立書に記載することで、適切な評価につながります。


よくある質問(Q&A)

Q. 癌の治療が終わっていても障害年金は受給できますか?
A. はい、可能です。癌そのものの治療が終了していても、手術や抗がん剤による後遺症が残っており、日常生活や労働に制限がある場合は、障害年金の対象となります。神経障害、リンパ浮腫、臓器機能の低下など、後遺症の程度によって認定されます。

Q. パートで働いていると障害年金はもらえませんか?
A. いいえ、働いているだけで対象外になることはありません。重要なのは労働能力の制限の程度です。短時間勤務、軽作業のみ、家族の配慮による特別な就労形態など、実態を詳しく説明することで、就労中でも認定される可能性があります。

Q. 初診の病院のカルテが廃棄されていた場合はどうすればよいですか?
A. 診察券、領収書、お薬手帳、紹介状の控えなどがあれば、それらを活用して初診日を証明できる場合があります。また、受診状況等証明書が取得できない場合の特例的な証明方法もあります。専門家に相談して適切な方法を検討しましょう。

Q. 遡及請求とはどのようなものですか?
A. 障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)まで遡って請求する方法です。認定されれば、障害認定日から現在までの年金が一括で支給されます。ただし、時効により5年を超えて遡ることはできません。早めの相談が重要です。

Q. 抗がん剤の副作用による神経障害も対象になりますか?
A. はい、対象となります。抗がん剤による末梢神経障害で、痛み・痺れ・感覚障害・歩行困難などが続いている場合、その程度によって障害年金の認定対象となります。症状の詳細や日常生活への影響を診断書に正確に記載してもらうことが大切です。


無料相談のご案内

障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、卵巣癌をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ご注意事項

本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

日本障害年金申請サポートセンター
(社会保険労務士法人 日本労働教育総合研究所)

神奈川県の社労士法人で、年間400件以上の障害年金請求に携わっている。
身体障害・精神障害共にサポート可能。

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