【潰瘍性大腸炎で障害年金】の受給事例
潰瘍性大腸炎により人工肛門を造設された方の障害年金事例をご紹介します。アルバイトとして働きながらの申請でしたが、初診日の特定と納付要件の確認を丁寧に行うことで、障害厚生年金3級の認定を受けることができました。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 潰瘍性大腸炎 |
| 年金種類 | 障害厚生年金 |
| 等級 | 3級 |
| 就労状況 | アルバイト |
| お住まいの地域 | 神奈川県 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は、2002年に潰瘍性大腸炎を発症され、それ以来長年にわたり治療を継続されてきました。潰瘍性大腸炎は国の指定難病であり、症状の良化と悪化を繰り返すことが多い疾患です。
この方も、長年症状のコントロールに努めてこられましたが、2023年9月に症状が悪化し、人工肛門を造設する手術を受けることになりました。人工肛門の造設により、日常生活には大きな制約が生じ、トイレの管理や体調管理に常に気を配る必要が出てきました。
アルバイトとして働いていたものの、体調の波があり、勤務にも支障が出る状態が続いていました。人工肛門造設後、障害年金の制度を知り、「働いているから無理ではないか」という不安を抱えつつも、当事務所へご相談いただきました。
医療費の負担や今後の生活への不安を抱えながら、少しでも経済的な支えになればという思いで、障害年金の申請を検討されることになりました。
申請で問題になったポイント
① 初診日の特定と証明
潰瘍性大腸炎の初診日は2002年と20年以上前のことでした。幸い初診時の医療機関には現在も通院されており、カルテが保管されていたため、初診日の証明を得ることができました。初診日の特定は障害年金申請において最も重要なポイントの一つです。
② 納付要件の確認と初診日の再検討
当初想定していた初診日では、年金記録を確認したところ、国民年金の未納期間が多く、納付要件を満たすことができませんでした。これは障害年金を受給するための大きな壁となります。
そこで、医療機関の受診記録を改めて詳細に確認し、初診日の考え方を慎重に再検討しました。潰瘍性大腸炎のような疾患では、最初に症状が出て受診した日が初診日となります。カルテや受診記録を精査した結果、厚生年金加入期間中に該当する初診日を特定することができ、納付要件を満たすことが可能になりました。
③ 就労中の申請であること
アルバイトとして勤務されていたため、「働いていると障害年金は受給できないのではないか」という懸念がありました。しかし障害年金は、就労の有無だけで判断されるものではありません。人工肛門を造設しているという客観的な状態と、日常生活や業務における支障の程度が重要な判断要素となります。
当事務所で行ったサポート
まず、ご相談者様の年金記録を詳細に調査し、初診日と納付要件の関係を丁寧に確認しました。複数の受診記録を時系列で整理し、納付要件を満たせる初診日を特定することに注力しました。
診断書の作成にあたっては、人工肛門造設の事実とともに、日常生活における具体的な支障や、就労上の配慮が必要な点について、医師に正確に記載していただけるよう、必要な情報を整理してお伝えしました。病歴・就労状況等申立書では、発症から人工肛門造設に至るまでの経緯、症状の変化、日常生活での困難さを具体的に記載し、ご相談者様の実情が正しく伝わるよう工夫しました。
結果
申請の結果、障害厚生年金3級として認定されました。人工肛門を造設している状態は、障害年金の認定基準において客観的に評価される要件の一つです。
初診日を適切に特定し、納付要件をクリアできたこと、そして診断書や申立書で日常生活の実態を正確に伝えられたことが、認定につながりました。ご相談者様からは、「諦めずに相談してよかった」「経済的な不安が少し和らいだ」とのお言葉をいただきました。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
潰瘍性大腸炎は、症状の程度や経過が人によって大きく異なる疾患です。人工肛門を造設された方、頻繁な腹痛や下痢により日常生活に支障がある方、就労が困難になっている方など、さまざまな状態の方がいらっしゃいます。
「アルバイトだから」「少しでも働いているから」という理由で、障害年金を諦める必要はありません。大切なのは、病気によってどのような支障が生じているか、どのような配慮を受けながら生活しているか、という実態です。
潰瘍性大腸炎は指定難病でもあり、長期的な治療が必要な疾患です。経済的な負担を軽減し、安心して治療を続けるためにも、障害年金という選択肢があることをぜひ知っていただきたいと思います。一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。
障害年金の申請で大切なこと
① 初診日の確認と証明
障害年金において初診日は、受給要件の全てに関わる最重要ポイントです。「いつ」「どの医療機関で」最初に診察を受けたかを特定し、証明する必要があります。カルテの保存期間は法律上5年とされていますが、医療機関によってはそれ以上保管されている場合もあります。古い受診であっても、まずは医療機関に確認してみることが大切です。
② 納付要件の確認
障害年金を受給するためには、初診日の前日時点で一定期間以上の年金保険料を納付している必要があります。未納期間がある場合でも、初診日の考え方次第で納付要件を満たせる可能性があります。年金事務所で年金記録を取り寄せ、専門家と一緒に確認することをお勧めします。
③ 診断書と申立書の重要性
診断書には、症状や検査結果、日常生活の制限などが記載されます。医師には、普段の診察では伝えきれていない日常生活の困難さを、診断書作成前にしっかりと伝えることが重要です。また、病歴・就労状況等申立書では、発症から現在までの経緯を時系列で具体的に記載することで、審査する側に正確な状況が伝わります。
よくある質問(Q&A)
Q. 潰瘍性大腸炎で障害年金を受給できるのはどのような場合ですか?
A. 人工肛門を造設している場合、頻回の下痢や腹痛により日常生活や就労に著しい制限がある場合などが該当する可能性があります。症状の程度や治療内容、日常生活への影響などを総合的に判断されますので、まずは専門家にご相談ください。
Q. アルバイトやパートで働いていても障害年金は受給できますか?
A. 可能です。障害年金は就労の有無だけで判断されるものではなく、病気による生活上・仕事上の支障の程度が重要です。配慮を受けながら働いている、勤務時間や業務内容に制限がある、といった状況であれば受給できる可能性があります。
Q. 初診日が古く、カルテが残っていないかもしれません。それでも申請できますか?
A. カルテがなくても、受診状況等証明書が取れない理由を記載した上で、他の資料(診察券、お薬手帳、健康保険の給付記録など)で初診日を推定できる場合があります。諦めずにまずはご相談ください。
Q. 人工肛門を造設しましたが、仕事は続けています。それでも対象になりますか?
A. 人工肛門を造設している場合、原則として障害等級に該当する可能性があります。就労の継続は受給を妨げる理由にはなりません。ただし、障害の程度によって等級が変わりますので、詳しくは専門家にご相談ください。
Q. 障害年金の申請はどのくらい時間がかかりますか?
A. 書類を準備して年金事務所に提出してから、認定結果が出るまで通常3〜4か月程度かかります。診断書の取得や初診日の証明に時間がかかる場合もありますので、余裕をもって準備を進めることをお勧めします。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、潰瘍性大腸炎をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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