【脊髄小脳変性症で障害年金】の受給事例
脊髄小脳変性症という難病と向き合いながら正社員として勤務されているご相談者様が、障害厚生年金2級の認定を受けた事例をご紹介します。「働いているから障害年金は無理では」と諦めかけていた方にこそ、ぜひお読みいただきたい事例です。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 脊髄小脳変性症 |
| 年金の種類 | 障害厚生年金 |
| 認定等級 | 2級 |
| 初診日 | 2001年頃 |
| 就労状況 | 正社員として勤務中 |
| 障害者手帳 | 上半身6級、両下肢機能障害3級 |
| その他 | 介護保険取得済み |
ご相談までの経緯
この方は2001年頃から体調の異変を感じ始め、医療機関を受診されました。当初は原因がはっきりしなかったものの、その後脊髄小脳変性症と診断され、2003年7月には専門的な治療を受けられる医療機関へ紹介状により転院されました。
症状としては、頭痛や目眩が頻繁に起こり、職場を休まざるを得ない日が増えていきました。毎年有給休暇をすべて消化し、それでも足りずに欠勤扱いとなってしまう日もあり、収入が減少する状況が続いていました。
身体のバランスが悪く、背中などに慢性的な痛みを抱えながらの勤務が続いていました。走ると脚がもつれて転倒しやすいため、医師からも走らないようにと注意を受けており、日常生活でもゆっくりとした歩行を心がけていました。両膝関節が硬くなっており、日常生活にも支障が出始めていたことから、介護保険も取得されていました。
正社員として勤務を続けてはいましたが、勤務先では車の運転を禁止されるなど、業務上の制限も増えていました。「正社員として働いているから障害年金は受給できないのでは」という不安を抱えながらも、20年近く通院を続けており、生活への支障が深刻になっていたことから、当事務所へご相談いただきました。
申請で問題になったポイント
初診日の証明
この方の場合、初診日が2001年頃と20年以上前であり、その当時受診していた医療機関と現在通院中の医療機関が異なっていました。初診日の証明は障害年金申請において最も重要な要件のひとつですが、長期間経過していることから、当時のカルテが残っているか、受診状況証明書が取得できるかが大きな課題となりました。
幸いにも、現在の医療機関へは紹介状により転院されていたため、その紹介状の記録や転院時の資料から初診日を特定できる可能性がありました。
就労状況と障害の程度の整合性
正社員として勤務を継続していることから、一見すると「働けているなら障害年金は難しいのでは」と思われがちな状況でした。しかし実際には、頻繁な欠勤、有給休暇の全消化、車の運転禁止などの業務制限、収入の減少など、就労に大きな支障が生じていました。
この「働いているが大きな配慮や制限のもとで何とか勤務している」という状況を、診断書や申立書で正確に伝えることが重要なポイントとなりました。
日常生活の支障の具体的な記載
脊髄小脳変性症は、運動失調や協調運動障害など、日常生活のさまざまな場面で支障をきたす疾患です。頭痛や目眩、バランスの悪さ、慢性的な痛み、転倒リスク、膝関節の硬直など、多岐にわたる症状がどのように日常生活に影響しているかを、診断書や病歴・就労状況等申立書で具体的に示す必要がありました。
当事務所で行ったサポート
まず、初診日の証明に関して、現在通院中の医療機関と初診時の医療機関の双方に確認を行い、紹介状の記録や転院時の資料をもとに初診日を明確にする作業をサポートいたしました。20年以上前の記録であったため、慎重な確認作業が必要でした。
また、診断書を作成していただく際には、就労状況と障害の程度の関係性を正確に医師に理解していただけるよう、日常生活や就労上の具体的な支障について詳細にまとめた資料を作成し、診察時に医師へお渡しいただきました。頭痛や目眩による欠勤の頻度、転倒リスク、業務制限の内容、介護保険取得の経緯などを時系列で整理し、病歴・就労状況等申立書として丁寧に作成いたしました。
結果
申請の結果、障害厚生年金2級として認定されました。正社員として勤務されていても、頻繁な欠勤や業務上の大きな制限、日常生活における運動機能の障害が総合的に評価され、認定に至りました。
脊髄小脳変性症による運動失調や協調運動障害は、歩行や日常生活動作に大きな影響を及ぼすものであり、就労の有無だけでなく、どのような状態で就労しているか、日常生活にどの程度支障があるかが重要な判断材料となります。この方の場合、それらの状況が適切に診断書と申立書に反映されたことが、認定につながったと考えられます。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
脊髄小脳変性症は、小脳や脊髄の神経細胞が徐々に失われていく進行性の疾患であり、運動失調、歩行障害、協調運動障害、構音障害など、さまざまな症状が現れます。日常生活や就労に大きな支障をきたすことも少なくありません。
「働いているから障害年金は無理」「障害者手帳の等級が低いから難しい」と諦めてしまう方もいらっしゃいますが、実際には就労していても、業務に大きな制限がある場合や、配慮を受けながら何とか勤務している状況であれば、障害年金を受給できる可能性があります。
症状の程度や日常生活への影響は一人ひとり異なります。「自分の場合はどうだろうか」と少しでも疑問に思われたら、まずは専門家に相談されることをお勧めします。あなたの状況を丁寧にお伺いし、最適な申請方法をご提案いたします。
障害年金の申請で大切なこと
初診日の確認と証明
障害年金を申請する上で、初診日の確認は最も重要な要件のひとつです。初診日とは、障害の原因となった傷病について初めて医師の診療を受けた日を指します。
初診日が何年も前の場合、当時のカルテが残っていないこともありますが、診察券、お薬手帳、紹介状の控え、健康保険の給付記録など、さまざまな資料から初診日を証明できる場合があります。早めに確認作業を始めることが大切です。
診断書の内容の重要性
障害年金の審査において、医師が作成する診断書は最も重要な書類です。日常生活や就労にどの程度支障があるかを、医師に正確に理解していただき、診断書に反映していただく必要があります。
診察の限られた時間の中で、すべての症状や生活上の困難を伝えることは難しい場合もあります。事前に日常生活での具体的な支障をメモにまとめ、診察時に医師へお渡しするなど、工夫が必要です。
専門家への相談
障害年金の申請には、初診日の要件、保険料納付要件、障害状態の要件など、複数の要件を満たす必要があります。また、診断書や病歴・就労状況等申立書など、専門的な書類の準備も必要です。
社会保険労務士などの専門家に相談することで、要件を満たしているか確認でき、適切な書類準備のサポートを受けられます。特に初めての申請の場合は、専門家のサポートを受けることで、スムーズな申請につながります。
よくある質問(Q&A)
Q. 正社員として働いていますが、障害年金を受給できますか?
A. 就労していても、業務に大きな支障がある場合や、配慮を受けながら何とか勤務している状況であれば、障害年金を受給できる可能性があります。就労の有無だけでなく、どのような状態で働いているか、どの程度配慮や制限があるかが重要です。
Q. 脊髄小脳変性症で障害年金を申請する場合、どのような症状が対象になりますか?
A. 運動失調、歩行障害、協調運動障害、構音障害、嚥下障害など、日常生活や就労に支障をきたす症状が対象となります。症状の程度や日常生活への影響によって、受給の可否や等級が判断されます。
Q. 初診日が20年以上前ですが、証明できますか?
A. カルテの保存期間は通常5年ですが、紹介状の記録、転院時の資料、お薬手帳、診察券、健康保険の給付記録などから初診日を証明できる場合があります。諦めずに、まずは専門家にご相談ください。
Q. 障害者手帳を持っていないと障害年金は受給できませんか?
A. 障害者手帳と障害年金は別の制度であり、手帳がなくても障害年金を受給できます。また、手帳の等級と障害年金の等級は必ずしも一致しません。それぞれ独立した制度として判断されます。
Q. 介護保険を利用していますが、障害年金との関係はありますか?
A. 介護保険と障害年金は別の制度ですが、介護保険を利用している事実は、日常生活に支障があることの証明のひとつとなり得ます。申立書などでその状況を記載することで、障害の程度を示す参考資料となります。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、脊髄小脳変性症をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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