【心室細動、CRT-Dで障害年金】の受給事例
心室細動によりCRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)を装着することになった千葉県にお住まいの方から、障害年金のご相談をいただきました。正社員として働きながらの申請でしたが、厚生年金2級として認定されました。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 傷病名 | 心室細動、CRT-D |
| 年金種類 | 厚生年金 |
| 等級 | 2級 |
| 都道府県 | 千葉県 |
| 就労状況 | 正社員 |
| 配偶者 | あり |
| 初診日 | 2023年12月25日 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は、突然の心室細動により救急搬送され、緊急での対応が必要な状態となりました。心室細動は心臓が正常に拍動できなくなる重篤な不整脈であり、生命に関わる危険な状態です。
医療機関での精密検査と治療の結果、CRT-Dの植込み手術が必要と判断されました。CRT-Dは心臓の拍動を正常に保つための両室ペーシング機能と、危険な不整脈が発生した際に電気ショックを与える除細動器の機能を併せ持つ医療機器です。
手術は無事に成功し、ご相談者様は約1ヶ月後に退院されましたが、体内に医療機器を植込んでいる状態での生活には様々な制限が伴います。正社員として働いている中での突然の発症だったため、今後の生活や仕事への不安が大きく、障害年金の受給について当事務所にご相談いただきました。
配偶者がいらっしゃる中で、経済的な不安も抱えながらのご相談でした。また、障害者手帳についても申請中とのことで、ご自身の身体状況が障害に該当するのかどうか、年金についてもどう考えればよいのか分からないという状態でした。
申請で問題になったポイント
救急搬送された初診日の特定
心室細動は突然発症し、救急搬送されるケースが多い傷病です。この方の場合も、救急搬送されてそのまま治療が開始されたため、初診日の特定には慎重な確認が必要でした。救急搬送時の記録や参考資料をもとに、正確な初診日を確定する作業が重要なポイントとなりました。
障害年金において初診日は、納付要件や障害認定日を決定する最も重要な要素です。救急搬送の場合、搬送先の医療機関が初診となることが一般的ですが、正確な日付と状況を証明する資料の収集が欠かせません。
認定日請求のタイミング
CRT-Dなどのペースメーカーや除細動器を植込んだ場合、障害年金の認定日に関して特別な取り扱いがあります。植込み手術を受けた日が障害認定日となるため、初診日から1年6ヶ月を待たずに請求できる可能性があります。
この方の場合、2023年12月の初診から約2週間後の2024年1月に認定日を迎えており、速やかに診断書を取得して申請を進めることで、早期の受給開始が見込める状態でした。
就労中の障害年金申請
正社員として働いている状況での申請であったため、「働いていると障害年金は受給できないのではないか」という不安を抱えていらっしゃいました。しかし、障害年金は「働けない人」のためだけの制度ではありません。
CRT-Dを植込んでいる状態では、日常生活や仕事において様々な配慮や制限が必要となります。重い物を持つことへの制限、電磁波の影響を受ける機器との距離の確保、定期的な通院と体調管理など、周囲の理解と配慮のもとで就労している実態を正しく伝えることが重要でした。
当事務所で行ったサポート
まず、救急搬送時の状況を丁寧にヒアリングし、初診日を正確に特定するための資料収集をサポートいたしました。参考資料として残っていた記録をもとに、初診日の証明に必要な情報を整理しました。
また、CRT-D植込みという特殊な治療を受けたことによる日常生活や就労への影響について、診断書に適切に反映していただけるよう医師への説明内容を整理しました。正社員として働いているものの、どのような配慮を受けながら働いているのか、体調面でどのような不安があるのかを、病歴・就労状況等申立書に詳しく記載しました。認定日請求として速やかに手続きを進められるよう、必要書類の準備を計画的にサポートいたしました。
結果
障害厚生年金2級として認定されました。配偶者がいらっしゃるため、加給年金額も加算される形での受給となりました。
CRT-Dを植込んでいる状態が、日常生活および就労に大きな制限をもたらしていることが適切に評価された結果といえます。認定日請求により、速やかに受給が開始されることとなりました。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
心室細動やCRT-D植込みによる障害年金は、まだあまり知られていない制度かもしれません。しかし、体内に医療機器を植込んでいる状態は、外見からは分かりにくくても、日常生活に大きな影響を及ぼしています。
「正社員として働いているから」「見た目は元気そうだから」と諦める必要はありません。電磁波の影響を避けるための配慮、重い物を持てない制限、定期的な通院の必要性、突然の不整脈への不安など、目に見えない制約を抱えながら生活している実態が、障害年金の対象となり得ます。
循環器疾患での障害年金申請には専門的な知識が必要です。CRT-Dやペースメーカーを植込んだ方、心臓の機能に障害を抱えている方は、一度専門家にご相談されることをお勧めします。
障害年金の申請で大切なこと
初診日の正確な特定
障害年金において初診日は最も重要な要素です。救急搬送された場合、搬送先の医療機関が初診となることが一般的ですが、正確な日付を証明できる資料の保管が大切です。診察券、領収書、お薬手帳などは大切に保管しておきましょう。
救急搬送の場合、ご本人の記憶が曖昧なこともありますが、ご家族への聞き取りや参考資料をもとに初診日を特定できるケースもあります。諦めずに専門家に相談することをお勧めします。
診断書の内容と日常生活への影響
診断書には、検査数値だけでなく、日常生活や就労への具体的な影響が記載されることが重要です。CRT-Dを植込んでいる場合、どのような活動に制限があるのか、どのような配慮が必要なのかを、医師に正確に伝えることが大切です。
また、病歴・就労状況等申立書では、発症前と発症後の生活の変化、就労における配慮事項、日常生活での不安や制限を、具体的に記載することが重要です。
早めの専門家への相談
循環器疾患での障害年金申請には、認定基準の理解や診断書の読み取りなど、専門的な知識が必要です。「自分は該当するのか」「どのように申請すればよいのか」と迷ったら、早めに障害年金専門の社会保険労務士に相談することをお勧めします。
特にCRT-Dなど医療機器を植込んだ場合は、認定日に関する特例がありますので、早期の相談が早期受給につながる可能性があります。
よくある質問(Q&A)
Q. CRT-Dを植込んだら必ず障害年金を受給できますか?
A. CRT-Dの植込みは障害年金の対象となる可能性が高い状態ですが、受給には初診日の要件や保険料納付要件など、他の条件も満たす必要があります。また、等級は心臓の機能や日常生活への影響によって判断されます。
Q. 正社員として働いていても障害年金は受給できますか?
A. はい、可能です。障害年金は「働けない人」だけの制度ではありません。就労していても、業務に制限があったり配慮を受けながら働いている場合は、受給できる可能性があります。心臓に障害がある場合、重労働の制限や配慮が必要な状態が認定の判断材料となります。
Q. 初診日から1年6ヶ月経っていませんが申請できますか?
A. CRT-Dやペースメーカーなどを植込んだ場合、植込み手術日が障害認定日となる特例があります。初診日から1年6ヶ月を待たずに請求できる可能性がありますので、早めに専門家にご相談ください。
Q. 救急搬送された時の病院の記録が手元にありませんが大丈夫ですか?
A. 医療機関には診療録の保存義務がありますので、後から取り寄せることが可能です。また、診察券や領収書、ご家族の記憶などから初診日を特定できる場合もあります。記録がないからと諦めず、まずは専門家にご相談ください。
Q. 障害者手帳を持っていないと障害年金は受給できませんか?
A. いいえ、障害者手帳と障害年金は別の制度です。手帳がなくても障害年金を受給できますし、逆に手帳を持っていても障害年金が受給できないこともあります。それぞれ独立した制度として、別々に申請することができます。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、心室細動、CRT-Dをはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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