【反復性うつ病で障害年金】の受給事例
反復性うつ病により日常生活に大きな支障が生じていた60代の男性が、障害厚生年金2級の認定を受けられた事例をご紹介します。「無職だから申請しても無駄なのでは」と不安を感じていた方でしたが、適切な手続きにより遡及請求が認められました。
ご相談者様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年代・性別 | 60代・男性 |
| 傷病名 | 反復性うつ病 |
| 年金種類 | 障害厚生年金 |
| 認定等級 | 2級 |
| 就労状況 | 無職 |
| 初診日 | 2011年3月 |
| 請求方法 | 遡及請求 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は、2011年から精神科に通院を続けていらっしゃいました。反復性うつ病と診断され、長年にわたり症状の改善と悪化を繰り返す状態が続いていました。
日常生活では、家事や買い物はほとんど奥様に頼らざるを得ない状況でした。ご自分の必要な物だけはなんとか買いに行けるものの、入浴は3日に1度がやっとで、公共交通機関の利用もすぐに疲れてしまうため困難な状態でした。月に1度の通院も、奥様のサポートが欠かせませんでした。
ご相談に来られた時点では無職でしたが、「働いていないから障害年金は受給できないのではないか」という誤解をお持ちでした。また、初診から長い年月が経っていることから、今から申請しても間に合わないのではないかという不安も抱えていらっしゃいました。
しかし詳しくお話を伺うと、初診日から一貫して同じ医療機関に通院されており、カルテも残っていることが確認できました。これは障害年金の申請において非常に重要な情報でした。
申請で問題になったポイント
初診日の証明と遡及請求の可能性
ご相談者様は2011年に初めて精神科を受診されており、その時点から継続して同じ医療機関に通院されていました。障害認定日(初診日から1年6か月後)は2012年9月となり、その時点での症状や日常生活の状況を診断書で証明する必要がありました。
幸い、初診から一貫して同じ医療機関に通院されていたため、認定日当時の診断書を作成することが可能でした。遡及請求を行うことで、認定日まで遡って障害年金を受給できる可能性が高いケースでした。
配偶者加算の証明
ご相談者様には65歳以上の奥様がいらっしゃいました。障害年金には配偶者加算という制度があり、一定の要件を満たす配偶者がいる場合は年金額に加算がされます。
しかし、認定日当時の同居実態を証明する必要があり、年金事務所から戸籍の附票を本籍地の自治体で取得するよう求められました。過去の同居状況を公的な書類で証明する必要があったためです。
診断書の内容確認と修正
障害年金の等級判定において、診断書の記載内容は極めて重要です。日常生活能力の程度や労働能力の制限について、実態が正確に反映されているかを慎重に確認する必要がありました。
年金事務所での確認の結果、診断書の一部に修正が必要な箇所が見つかり、対応を行いました。また、障害者手帳の申請も並行して進めており、その写しの提出も求められました。
当事務所で行ったサポート
まず、初診日から現在までの通院状況、日常生活の困難さ、奥様のサポート状況などを丁寧にヒアリングしました。ご相談者様は「無職だから申請できないのでは」と誤解されていましたが、障害年金は就労の有無ではなく、生活や仕事にどれだけ支障があるかが重要であることをご説明し、ご安心いただきました。
遡及請求を行うにあたり、主治医に対しても認定日当時の状況について詳しい情報を提供し、診断書作成に協力いただきました。年金事務所とのやり取りでは、診断書の修正箇所の確認、戸籍の附票の取得方法のご案内など、複雑な手続きを一つひとつ丁寧にサポートさせていただきました。配偶者加算の要件についても詳しくご説明し、必要書類の準備をお手伝いしました。
結果
申請から数か月の審査期間を経て、障害厚生年金2級が認定されました。遡及請求が認められたため、認定日である2012年9月まで遡って障害年金を受給できることになりました。また、配偶者加算についても過去分から認められることとなりました。
ご相談者様からは「諦めずに相談してよかった」「これからの生活に安心感が持てるようになった」というお言葉をいただきました。長年苦しんでこられた症状に対して、経済的な支援を受けられることになり、ご本人も奥様も大変喜んでくださいました。
同じ傷病で障害年金を検討している方へ
反復性うつ病は、その名のとおり症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す特徴があります。調子の良い時期があると「自分はまだ大丈夫」と思ってしまい、障害年金の申請を躊躇される方も少なくありません。
しかし、日常生活に継続的な支障が生じている場合、たとえ一時的に症状が軽減する時期があったとしても、障害年金の対象になる可能性があります。家事ができない、入浴回数が減っている、外出が困難、通院にサポートが必要など、具体的な生活上の困難がある方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。
また「無職だから申請できない」「働いていないと受給資格がない」というのは誤解です。障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に支障がある方を支援する制度です。むしろ、働けない状態や働くことが困難な状態であることが、受給の可能性を示す重要なポイントになります。初診から長い年月が経っている方でも、遡及請求という方法で過去に遡って受給できるケースもありますので、諦めずにご相談いただければと思います。
障害年金の申請で大切なこと
初診日の確認と証明
障害年金の申請において、初診日は最も重要な要件の一つです。初診日がいつで、どの医療機関だったかによって、請求できる年金の種類や納付要件が変わってきます。カルテの保存期間は法律上5年とされていますが、それ以上保管している医療機関もあります。初診から長い年月が経っている場合でも、まずは確認してみることが大切です。
診断書の記載内容の重要性
障害年金の等級判定では、診断書に記載された内容が極めて重要な判断材料となります。特に日常生活能力、労働能力、治療の経過、服薬状況などは、実態を正確に反映してもらう必要があります。ご自身の困っている状況を具体的に主治医に伝え、診断書に反映してもらうことが大切です。
遡及請求の可能性を検討する
障害認定日(初診日から1年6か月後)時点で既に障害状態にあった場合、遡及請求によって過去に遡って年金を受給できる可能性があります。現在の状態だけでなく、認定日当時の状態についても診断書を作成してもらう必要があるため、早めに医療機関や専門家に相談することをお勧めします。
よくある質問(Q&A)
Q. 反復性うつ病で症状に波がある場合でも障害年金は受給できますか?
A. はい、可能性があります。反復性うつ病の特性として症状の波があることは理解されています。調子の良い時期があっても、全体として日常生活や就労に継続的な支障がある場合は、障害年金の対象となり得ます。診断書や病歴・就労状況等申立書で、症状の変動や継続的な困難さを丁寧に説明することが重要です。
Q. 無職の期間が長いのですが、それが不利になることはありませんか?
A. いいえ、無職であることが不利になることはありません。むしろ、病状により就労が困難な状態であることは、障害年金の受給要件を満たす重要な要素の一つです。働けない理由や日常生活での困難さを具体的に説明することで、適切な等級認定につながります。
Q. 初診から10年以上経っていますが、今から遡及請求はできますか?
A. 初診日が証明でき、認定日当時の診断書が作成可能であれば、遡及請求できる可能性があります。ただし、時効により過去5年分までしか遡ることができません。カルテが残っているか、認定日当時の状態を医師が診断書に記載できるかがポイントになりますので、まずは医療機関と専門家にご相談ください。
Q. 配偶者がいる場合、障害年金の金額は変わりますか?
A. はい、一定の要件を満たす配偶者がいる場合は、配偶者加算が加算されます。配偶者の年齢、年収、同居状況などの要件がありますので、申請時に専門家に確認されることをお勧めします。遡及請求の場合は、認定日当時の同居実態を証明する書類が必要になることもあります。
Q. 障害者手帳を持っていないと障害年金は受給できませんか?
A. いいえ、障害者手帳と障害年金は別の制度ですので、手帳がなくても障害年金は申請できます。ただし、手帳を持っている場合は参考資料として提出することで、障害の状態を補足的に説明する材料になることがあります。両方を並行して申請される方も多くいらっしゃいます。
無料相談のご案内
障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、反復性うつ病をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
ご注意事項
本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。


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