契約社員でもヒト免疫不全による免疫の機能障害の障害年金が認定された事例

【ヒト免疫不全による免疫の機能障害で障害年金】の受給事例

ヒト免疫不全による免疫の機能障害で治療を続けながら、契約社員として働いているご相談者様が、障害厚生年金3級の認定を受けられた事例をご紹介します。「働いているから障害年金は受給できない」と思い込んでいる方も多いのですが、実際には就労していても病状や生活上の制限によって受給できる可能性があります。


目次

ご相談者様の状況

項目 内容
傷病名 ヒト免疫不全による免疫の機能障害
年金種類 障害厚生年金
認定等級 3級
初診日 2016年9月
就労状況 契約社員(フルタイム勤務・パソコン業務)

ご相談までの経緯

ご相談者様は2016年にヒト免疫不全の診断を受け、以降継続して治療を受けながら生活されていました。抗ウイルス療法などの治療により、日常生活は一定程度維持できているものの、免疫機能の低下により感染症のリスクが常にあり、体調管理には細心の注意が必要な状況でした。

職場ではパソコン業務を中心とした契約社員として勤務されていましたが、疲れやすさや体調の波があり、周囲の配慮を受けながらなんとか勤務を継続している状態でした。エイズ発症の既往歴もあり、CD4値などの検査数値を定期的に確認しながらの治療継続が欠かせない日々を送られていました。

医療費の負担や将来への不安もあり、障害年金の制度について調べる中で当事務所にご相談いただくことになりました。ご相談時には「働いているから受給は難しいのではないか」という不安を抱えていらっしゃいましたが、免疫の機能障害の特性や実際の生活・就労状況を丁寧にお聞きする中で、申請の可能性を検討していくことになりました。


申請で問題になったポイント

就労状況と障害の程度の整理

ご相談者様はフルタイムで契約社員として勤務されていたため、「働いているから障害年金は受給できないのでは」という誤解を持たれていました。しかし、障害年金は「働いているかどうか」ではなく「病気やケガによって生活や仕事にどの程度支障があるか」が判断基準となります。

免疫の機能障害では、CD4値などの客観的な検査数値に加えて、エイズ発症の既往歴、日和見感染症の有無、服薬管理の状況、就労における配慮の有無などが総合的に評価されます。この方の場合、就労はしているものの配慮を受けながらの勤務であり、また継続的な治療と厳格な健康管理が必要な状態であることを明確にする必要がありました。

CD4値などの医学的所見の整理

免疫の機能障害における障害等級の判定では、CD4値が重要な指標となります。診断書には4週以上の間隔を置いた連続する2回の平均値を記載する必要があるため、主治医との連携が欠かせません。

また、エイズ発症の既往歴の有無、現在の治療内容、服薬状況、副作用の有無なども重要な判断材料となるため、これらを漏れなく診断書に反映していただく必要がありました。

初診日の証明と納付要件の確認

障害年金を受給するためには、初診日の特定と保険料納付要件を満たしていることが前提となります。ご相談者様は初診日をすでに特定されており、また保険料の未納もなかったため、この点については比較的スムーズに進めることができました。

ただし、初診日が厚生年金加入中であったことを確実に証明することが、障害厚生年金の受給には不可欠であるため、初診時の受診状況や加入記録を慎重に確認していきました。


当事務所で行ったサポート

まず、ご相談者様の病歴や現在の生活・就労状況について丁寧にヒアリングを行いました。免疫の機能障害は外見からは分かりにくい障害であるため、日常生活でどのような配慮や制限が必要なのか、就労においてどのような支援を受けているのかなど、具体的な状況を詳しくお伺いしました。

診断書作成にあたっては、主治医に対して障害年金における免疫の機能障害の評価基準について資料を提供し、CD4値の記載方法やエイズ発症の既往歴、現在の治療状況などを正確に記載していただけるよう調整しました。また、病歴・就労状況等申立書の作成では、発症から現在までの経過、治療の変遷、就労における配慮の内容などを分かりやすく整理し、審査において適切に評価されるよう工夫しました。


結果

申請から数か月後、障害厚生年金3級として認定されました。就労中であっても、免疫機能の低下による生活上の制限や治療継続の必要性、配慮を受けながらの勤務状況などが総合的に評価された結果といえます。

ご相談者様からは「働いているから無理だと諦めていたが、専門家に相談して本当に良かった」とのお言葉をいただきました。障害年金が経済的な支えとなり、治療を続けながら安心して生活していける基盤ができたことを大変喜んでいらっしゃいました。


同じ傷病で障害年金を検討している方へ

ヒト免疫不全による免疫の機能障害は、適切な治療により日常生活を送ることができている方も多い一方で、免疫機能の低下による感染症リスク、継続的な服薬管理、定期的な検査など、見えない負担を抱えながら生活されている方が少なくありません。

「働いているから」「日常生活がある程度できているから」という理由で障害年金の申請を諦めてしまう方がいらっしゃいますが、実際には就労状況だけで判断されるわけではありません。CD4値などの医学的所見、エイズ発症の既往歴の有無、治療の内容、日常生活や就労における制限や配慮の必要性などが総合的に評価されます。

一人で判断せず、まずは障害年金の専門家に相談されることをお勧めします。あなたの状況に応じた適切なアドバイスやサポートを受けることで、受給の可能性が広がるかもしれません。


障害年金の申請で大切なこと

初診日の確認と証明

障害年金を受給するためには、初診日の特定が最も重要です。初診日とは「障害の原因となった傷病について、初めて医師の診療を受けた日」を指します。この日にどの年金制度に加入していたかによって、受給できる年金の種類(障害基礎年金・障害厚生年金)が決まります。

初診日が古い場合、医療機関にカルテが残っていないこともありますので、早めに受診状況等証明書の取得を検討することが大切です。

診断書の内容の正確性

障害年金の審査において、診断書は最も重要な書類です。特に免疫の機能障害では、CD4値などの検査数値、エイズ発症の既往歴、現在の治療内容、日常生活の制限などが正確に記載されている必要があります。

主治医に障害年金の診断書作成をお願いする際には、現在の病状や生活上の困難について具体的に伝え、それらが診断書に適切に反映されるようにすることが重要です。

専門家への早めの相談

障害年金の制度は複雑で、要件の確認から書類の準備まで多くのステップがあります。特に初診日の証明が難しい場合や、診断書の内容に不安がある場合などは、専門家のサポートを受けることで申請がスムーズに進む可能性が高まります。

「自分は受給できるのか」と迷っている段階でも、まずは相談してみることが大切です。早めに相談することで、必要な準備や対応策を計画的に進めることができます。


よくある質問(Q&A)

Q. 働いていても障害年金は受給できますか?
A. はい、可能性があります。障害年金は「働いているかどうか」ではなく「病気やケガによって生活や仕事にどの程度支障があるか」で判断されます。就労していても配慮を受けながらの勤務である場合や、業務に制限がある場合などは受給できる可能性があります。

Q. ヒト免疫不全による免疫の機能障害で障害年金を受給するための基準は何ですか?
A. CD4値、エイズ発症の既往歴の有無、日和見感染症の発症状況、治療内容、日常生活の制限などが総合的に評価されます。特にCD4値は4週以上の間隔を置いた連続する2回の平均値が診断書に記載される必要があります。詳しい基準については専門家にご相談ください。

Q. 初診日が古くてカルテが残っていない場合はどうすればよいですか?
A. カルテが廃棄されている場合でも、受診していた事実を証明できる資料(診察券、領収書、お薬手帳など)や、次に受診した医療機関の記録などから初診日を推定できる場合があります。諦めずに専門家に相談することをお勧めします。

Q. 診断書は自分で依頼するのですか?
A. 診断書は主治医に作成を依頼します。障害年金用の診断書は専用の様式があり、日本年金機構のウェブサイトからダウンロードするか、年金事務所で入手できます。専門家に依頼した場合は、診断書の依頼から取得までサポートしてもらえることもあります。

Q. 申請から結果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 申請から結果が出るまでは、通常3か月程度かかります。ただし、審査状況や書類の不備の有無などによって前後する場合があります。余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが大切です。


無料相談のご案内

障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、ヒト免疫不全による免疫の機能障害をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ご注意事項

本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

日本障害年金申請サポートセンター
(社会保険労務士法人 日本労働教育総合研究所)

神奈川県の社労士法人で、年間400件以上の障害年金請求に携わっている。
身体障害・精神障害共にサポート可能。

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