うつ病 注意欠陥性多動性障害で障害年金が認定された事例

【うつ病・注意欠陥性多動性障害で障害年金】の受給事例

うつ病と注意欠陥性多動性障害(ADHD)を抱えながら働いていらっしゃった30代の方が、障害厚生年金3級を受給できた事例をご紹介します。休職中で退職を控えた状況からのご相談でしたが、丁寧な準備により認定につながりました。


目次

ご相談者様の状況

  • 年代・性別: 30代
  • 傷病名: うつ病、注意欠陥性多動性障害
  • 就労状況: 派遣社員として勤務していたが、休職中で退職予定
  • 初診日: 2010年1月
  • 年金の種類: 障害厚生年金
  • 認定等級: 3級

ご相談までの経緯

ご相談者様は、10年以上前に初めて精神科を受診されました。当初は1〜2年ほど通院を続けましたが、その後4〜5年ほど医療機関から離れていた時期がありました。しかし症状は継続しており、再び通院を始められ、月1回のペースで治療を受けていらっしゃいました。

日常生活では、買い物には行けるものの、家事はほとんどできず、食事はカロリーメイトや冷凍食品で済ませることが多い状態でした。入浴も週に1回程度と、セルフケアにも大きな支障が出ていました。また、障害者手帳を2回紛失してしまうなど、ADHD特有の生活管理の困難さも抱えていらっしゃいました。

派遣社員として働いていましたが、業務遂行が困難となったため休職し、その後退職することになりました。傷病手当金の受給も始まる予定で、経済的な不安も大きい中、障害年金を申請できないかとご相談にいらっしゃいました。

公共交通機関は利用できるものの、全体として日常生活や就労に大きな制限がある状態でした。


申請で問題になったポイント

初診日の証明

初診日が2010年と10年以上前であり、最初に通院していた医療機関は現在とは異なる場所でした。しかもその後4〜5年の通院していない期間があったため、初診日をどのように証明するかが最大の課題でした。古いカルテが残っているか、受診状況証明書が取得できるか、慎重な確認が必要でした。

納付要件の確認

初診日が2010年1月で、その直前の2009年4月から厚生年金に加入されていました。それ以前は国民年金で未納がなかったとのことでしたが、初診日時点で納付要件を満たしているか、詳細な確認が不可欠でした。初診日の前日までの年金記録を正確に調査し、要件を満たしていることを確認する必要がありました。

就労状況と等級判断の関係

ご相談時には休職中でしたが、それまで派遣社員として働いていた事実がありました。「働いていたら障害年金は受給できないのでは」という不安をお持ちでしたが、実際には業務に大きな支障があり、休職・退職に至っている状況は、障害年金の認定において重要な要素です。就労状況と日常生活の困難さを正確に伝える必要がありました。


当事務所で行ったサポート

まず、初診日の証明に向けて、過去に通院されていた医療機関への対応を丁寧にサポートいたしました。10年以上前の記録でしたが、受診状況証明書の取得方法について具体的にご案内し、必要な手続きを進めました。

また、日常生活の状況や就労時の困難について詳しくヒアリングし、申立書の作成をサポートいたしました。買い物はできても家事ができないこと、入浴頻度が著しく低いこと、手帳を紛失してしまう生活管理の困難さなど、うつ病とADHDが重なることで生じる具体的な支障を、診断書や申立書に反映できるよう配慮しました。さらに、休職から退職に至る経緯についても、業務遂行能力の低下を示す重要な情報として整理しました。


結果

申請の結果、障害厚生年金3級として認定されました。初診日が厚生年金加入中であったこと、納付要件を満たしていたこと、そして日常生活や就労に明らかな支障があったことが総合的に評価されました。退職後の生活を支える年金受給につながり、ご相談者様にとって大きな安心材料となりました。


同じ傷病で障害年金を検討している方へ

うつ病とADHDを併発している場合、それぞれの症状が複合的に作用し、日常生活や仕事に大きな支障をきたすことがあります。「仕事をしていた(している)から申請できない」「通院していない期間があったから無理」と諦めてしまう方もいらっしゃいますが、実際には休職・退職に至る経緯や、現在の生活状況が重要な判断材料となります。

ADHDの特性である不注意や衝動性、計画性の困難さは、うつ病の症状と相まって、周囲からは見えにくいものの本人にとっては深刻な障害となります。日常のセルフケアができない、家事ができない、物をなくしてしまうといった状況は、障害の程度を示す重要な情報です。

一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。同じような状況でも、適切な準備と申請により障害年金を受給できる可能性があります。


障害年金の申請で大切なこと

初診日の特定と証明

障害年金では「初診日」が最も重要な要素の一つです。初診日によって加入していた年金制度によって受給できる年金の種類が決まり、納付要件も判断されます。特に10年以上前の受診であったり、転院や通院中断があったりする場合は、初診日の証明に工夫が必要です。早めに受診状況証明書の取得の可能性を確認することをお勧めします。

日常生活の困難さを具体的に伝える

障害年金の認定では、診断名だけでなく「日常生活や就労にどの程度支障があるか」が重視されます。家事、入浴、買い物、金銭管理、対人関係など、具体的にどのような困難があるのかを正確に伝えることが大切です。特に精神疾患の場合、外見では分かりにくい症状も多いため、申立書での丁寧な説明が重要になります。

専門家への早めの相談

障害年金の申請には、納付要件の確認、初診日の証明、診断書の内容確認など、専門的な知識が求められる場面が多くあります。「自分は対象にならないだろう」と思い込まず、まずは専門家に相談して、受給の可能性を確認することをお勧めします。特に退職や休職を控えている場合は、早めの相談が重要です。


よくある質問(Q&A)

Q. うつ病とADHDの両方がある場合、どちらで申請すればよいですか?
A. 複数の傷病がある場合は、すべての傷病を診断書に記載してもらいます。どちらか一つだけを選ぶ必要はありません。複合的な症状による生活への支障が総合的に評価されます。

Q. 派遣社員として働いていましたが、働いていたら障害年金は受給できませんか?
A. 就労していることだけで受給できなくなるわけではありません。業務に大きな支障があったり、配慮を受けながらの勤務であったり、休職・退職に至った場合などは、その状況が評価の対象になります。就労状況を正確に伝えることが大切です。

Q. 通院していない期間が数年ありますが、障害年金は申請できますか?
A. 通院していない期間があっても申請は可能です。ただし、初診日の証明や病状の継続性を示すために、過去の受診記録や現在の主治医の意見が重要になります。通院中断の経緯も含めて申立書で説明することが大切です。

Q. 障害者手帳を持っていないと障害年金は受給できませんか?
A. 障害者手帳と障害年金は別の制度です。手帳がなくても障害年金は申請できますし、逆に手帳があっても障害年金が受給できるとは限りません。それぞれ独立した制度として判断されます。

Q. 申請してから結果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 一般的に申請から3〜4か月程度かかることが多いですが、時期や年金事務所の状況により前後します。書類に不備があると更に時間がかかることもあるため、丁寧な準備が大切です。


無料相談のご案内

障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、うつ病・注意欠陥性多動性障害をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ご注意事項

本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

日本障害年金申請サポートセンター
(社会保険労務士法人 日本労働教育総合研究所)

神奈川県の社労士法人で、年間400件以上の障害年金請求に携わっている。
身体障害・精神障害共にサポート可能。

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