慢性疲労症候群で障害年金が認定された事例

【慢性疲労症候群で障害年金】の受給事例

慢性疲労症候群により日常生活に大きな支障をきたしている30代の女性が、障害年金2級の認定を受けられた事例をご紹介します。家事や外出が困難になり、お子様の送迎もできなくなった状況から、どのように申請を進めたのか、詳しくお伝えいたします。


目次

ご相談者様の状況

項目 内容
傷病名 慢性疲労症候群
年代・性別 30代・女性
就労状況 主婦(無職)
年金種類 障害基礎年金
認定等級 2級
配偶者・子 夫と小学生の息子

ご相談までの経緯

ご相談者様は、2022年1月に新型コロナウイルス感染症から回復した後、極度の疲労感や倦怠感が続くようになりました。当初は単なる体調不良と思われていましたが、日を追うごとに症状は悪化していきました。

それまで当たり前にできていた家事や買い物ができなくなり、3日に1回シャワーを浴びるのがやっとという状態になりました。お子様の幼稚園送迎もできなくなり、保育園への転園を余儀なくされました。その際、医師に診断書を記載してもらう必要がありましたが、この時点ではまだ障害年金という選択肢は考えていなかったとのことです。

通院も困難なため、電話診療や、ご主人が代わりに受診して症状を伝え、薬を処方してもらうという状況が続きました。外出はほぼ不可能で、公共交通機関の利用もできません。家事や買い物などの日常生活のほとんどをご主人が担っている状態でした。

このような生活が続く中、障害年金という制度があることを知り、当事務所にご相談をいただきました。ご相談時には「主治医は症状が良くなっていると思っているかもしれない」という不安も抱えておられました。


申請で問題になったポイント

初診日の特定が複雑だった点

ご相談者様は、症状が出始めた当初、複数の医療機関を受診されていました。2022年1月にコロナ療養明けに症状が出始めて内科を受診し、翌月2月には別の医療機関で検査入院を2回実施、さらに3月には専門の医療機関を受診されています。

どの受診日を初診日とすべきか、慢性疲労症候群という診断がいつ確定したのか、複数の医療機関での受診歴を整理し、カルテの存在も確認しながら、初診日を正確に特定する必要がありました。初診日の特定は障害年金において最も重要な要件の一つですので、慎重な判断が求められました。

診断書における症状の正確な反映

ご相談者様は「主治医が症状を良くなっていると判断しているかもしれない」という不安を抱えておられました。慢性疲労症候群は、外見からは症状の重さが分かりにくく、通院も困難なため医師が日常生活の実態を十分に把握していないケースがあります。

電話診療や代理受診が中心となっていたため、日常生活での具体的な困難さ―入浴の頻度、家事ができない状況、外出が不可能なこと、お子様の送迎ができなくなったことなど―が診断書に正確に反映されるよう働きかける必要がありました。

日常生活の支障を客観的に示す工夫

慢性疲労症候群は、検査数値などで客観的に重症度を示すことが難しい傷病です。そのため、日常生活でどのような支援が必要で、どれだけご家族に負担がかかっているかを、具体的かつ客観的に伝えることが重要でした。

お子様の保育園転園時に医師が作成した診断書の存在や、ご主人が家事・買い物のすべてを担っている状況、通院すらできない状態であることなど、生活実態を示す情報を丁寧に整理する必要がありました。


当事務所で行ったサポート

まず、複数の医療機関での受診経緯を時系列で整理し、カルテの有無を確認しながら初診日を正確に特定いたしました。初診日の証明書類の取得についても、具体的な手順をご案内しました。

診断書の作成にあたっては、日常生活の具体的な状況を詳細にヒアリングし、病歴・就労状況等申立書に反映いたしました。通院ができない状態であること、家事がほとんどできないこと、ご主人のサポートが不可欠であることなど、生活の実態が医師にも審査側にも正確に伝わるよう、丁寧に記述しました。また、主治医が日常生活の実態を十分に把握できるよう、ご本人とご主人から医師に状況を伝える際のポイントもアドバイスさせていただきました。


結果

障害基礎年金2級として認定されました。日常生活における具体的な支障の状況が正確に伝わり、慢性疲労症候群という傷病による生活上の困難さが適切に評価された結果です。

認定後、ご相談者様からは「自分の状態を理解してもらえて安心した」「経済的な支えができて、治療に専念できる」というお言葉をいただきました。配偶者とお子様の加算もあり、生活の支えとなる年金を受給できることになりました。


同じ傷病で障害年金を検討している方へ

慢性疲労症候群は、周囲からは理解されにくく、「怠けている」と誤解されることもある傷病です。しかし、日常生活に重大な支障をきたしている場合、障害年金の対象となり得ます。

特に、通院すらできない状態、家事や育児ができない状態、外出が困難な状態など、具体的な生活上の支障がある方は、ぜひ障害年金の申請をご検討ください。検査数値で示しにくい傷病だからこそ、日常生活の実態を正確に伝えることが重要です。

「主治医に症状を理解してもらえていないかもしれない」という不安をお持ちの方も少なくありません。そのような場合でも、適切な方法で状況を伝え、診断書に反映してもらうことで、認定につながる可能性があります。諦めずに、まずは専門家にご相談ください。


障害年金の申請で大切なこと

初診日の特定と証明

障害年金の申請において、初診日の特定は最も重要な要件の一つです。初診日とは、「障害の原因となった傷病について初めて医師の診療を受けた日」を指します。複数の医療機関を受診している場合、どこを初診とすべきか判断が難しいケースもあります。

初診日の時点で加入していた年金制度によって、受け取れる障害年金の種類や金額が変わります。また、保険料の納付要件も初診日の前日時点で判定されるため、正確な特定が不可欠です。カルテや診察券、お薬手帳など、初診日を証明できる資料を大切に保管しておきましょう。

診断書への正確な情報反映

障害年金の審査では、診断書の内容が非常に重要です。特に慢性疲労症候群のように、外見からは分かりにくい傷病の場合、日常生活の具体的な困難さが診断書に正確に記載されているかが鍵となります。

通院の頻度が少ない場合や、電話診療が中心の場合、医師が日常生活の実態を十分に把握していないこともあります。診察時には、できないこと、困っていること、家族の支援が必要な場面などを具体的に伝えることが大切です。必要に応じて、家族が同席したり、メモを用意したりすることも有効です。

専門家への早めの相談

障害年金の制度は複雑で、初診日の要件、保険料納付要件、障害の状態の要件など、満たすべき条件が複数あります。また、請求のタイミングや診断書の内容によって、認定結果が大きく変わることもあります。

「自分は対象になるのか分からない」「どこから手をつければいいか分からない」という段階でも、早めに専門家に相談することをお勧めします。障害年金を専門とする社会保険労務士であれば、個別の状況に応じた適切なアドバイスやサポートを提供できます。


よくある質問(Q&A)

Q. 慢性疲労症候群でも障害年金は受給できますか?
A. はい、可能です。日常生活や就労に著しい制限がある場合、障害年金の対象となり得ます。検査数値で示しにくい傷病ですが、具体的な生活上の支障を適切に伝えることで認定される可能性があります。

Q. 通院の頻度が少なくても申請できますか?
A. 通院頻度が少ないこと自体は申請の妨げにはなりません。むしろ、症状が重く通院すらできない状態であることが、障害の程度を示す一つの指標となる場合もあります。定期的な治療を受けていることが確認できれば問題ありません。

Q. 主治医が障害年金に協力的でない場合はどうすればよいですか?
A. まずは、日常生活の具体的な困難さを医師に正確に伝えることが大切です。診察時にメモを持参したり、家族に同席してもらったりすることも有効です。それでも難しい場合は、専門家に相談することで、医師への説明方法や他の医療機関への受診についてアドバイスを受けられます。

Q. 家族の支援を受けながら生活していますが、それでも申請できますか?
A. はい、申請できます。むしろ、家族の支援が不可欠な状態であることは、日常生活に重大な支障があることの証明になります。誰がどのような支援をしているか、支援がなければどうなるかを具体的に伝えることが重要です。

Q. 申請から受給までどれくらいの期間がかかりますか?
A. 一般的に、申請から結果が出るまで3〜4か月程度かかります。ただし、書類の準備期間や、審査の状況によって前後することがあります。初診日の証明や診断書の取得に時間がかかる場合もありますので、早めに準備を始めることをお勧めします。


無料相談のご案内

障害年金の申請は、要件の確認から書類準備まで複雑な手続きが伴います。当事務所では、慢性疲労症候群をはじめとするさまざまな傷病での障害年金申請をサポートしております。「自分は受給できるのか」「どこから手をつければいいかわからない」という方も、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ご注意事項

本事例は個別の状況に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。障害年金の支給要件・等級・受給額は、お一人おひとりの状況によって異なります。本記事は情報提供を目的としており、法的・医学的アドバイスを提供するものではありません。障害年金の申請をご検討の際は、必ず専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

日本障害年金申請サポートセンター
(社会保険労務士法人 日本労働教育総合研究所)

神奈川県の社労士法人で、年間400件以上の障害年金請求に携わっている。
身体障害・精神障害共にサポート可能。

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